ギター・マガジン2016年5月号 ギターを歌わせるための表現テクニックを身につけよう!

MI JAPANギター・クリニック by 渡辺キョータ 2016年4月13日

 はじめまして、渡辺キョータです! 僕は普段ボーカルとしても活動していることもあり、メロディアスで歌うようなギターが好きです。ひとことでメロディアスといっても奥が深く、ビブラートやスライド、ピッキング、ダイナミクスのコントロールなどさまざまなテクニックを複合した結果、豊かな表現に結びついています。例えば、好きなアーティストの曲をコピーしても、なんか本人と違うなぁという経験はありませんか? 楽譜どおりに弾けたとしても、それ以上の“歌心”の部分までコピーするのはなかなか難しいところなんですね。ここでは、そういった場合に使える小技や、自分のフレーズ作りに役立つ、『大技林』にも載っていない(笑)、裏技やテクニックを伝授したいと思います。兄が格闘家で、僕も格闘技をやっていたこともあり、パンチからキック、そして必殺技までを徐々に伝授し、最後には試合(ライブ)ができるレベルまでみなさんをお連れできればいいなと思っております!

【ウォーミング・アップ】
 歌やギターにおいて、1、2を争う重要なテクニックはビブラートだと言っても過言ではありません。うまい人はいろんなビブラートを使い分けます。揺らすスピードや振れ幅など、ビブラートには数えきれない個性があります。その中でも、僕が普段よく使うものを紹介していきます。ただし、人によって好みがあるので、これが絶対オススメ!というわけではありません。今回紹介するものを参考にしつつ、自分のスタイルを研究してみてください!
 まず、僕の中でのノーマル・スタイルは、指の力をあまり使わず手首でビブラートをかけています。クラプトン風は、親指をネックから離した状態で揺らします。グレッグ・ハウ風は、高速で指板上をスライドすることによって、上下に大きく音程を変化させるスタイルですね。激しいアーミングを指板上で行なうようなイメージです。最後のスティーヴ・ヴァイ風は少し特殊で、回すようにビブラートをかけます。音程の上がり下がりがゆっくりになるので、独特なサウンドになります。ここは文章だけだと伝わりづらいところなので、すぐに連動動画を見てください(笑)! ちなみに、ノーマル・スタイルを1音半くらいの振れ幅でやるとジョン・サイクス風になります。
 手首でビブラートをかけるコツがつかめない人は、ダンベルを使った筋トレをイメージしてみてください。ネックを握ったまま、親指を支点にダンベルを持ち上げる要領で手首を上げると、スムーズにできると思います。全てのビブラート(グレッグ・ハウ風は除いて)に共通するポイントは、毎回しっかり元の音程(押さえてるフレットの音)まで戻すということです。そうしないと、チューニングが狂ったような音痴な演奏に聴こえてしまいます。

【ジャブ】 
 歌心のあるギターを弾くための技はビブラートの他にもいろいろありますが、手っ取り早い方法の1つとして、“あまりいろんな弦を弾かない”という技があります。その分ポジション移動が忙しくなるので、必然的にスライドやチョーキングなどを駆使することになり、機械的なフレーズではなくなります。(a)、(b)2つの譜面を弾き比べてみましょう。(b)の譜面は2弦だけを、しかも1本の指で弾いているので、だいぶ雰囲気が変わると思います。こういった細かいニュアンスはタブ譜では表現が難しい部分なので、やはり連動の動画を観て参考にしてみて下さい!

【ストレート】
 ジャブの応用、(b)の譜面はできるだけ2弦上でフレーズを弾いています。歌心のあるギターには、1音1音を切れないように弾くのがコツで、最後の14フレットからのスライドをタメ気味に行なうのがポイント。近いポジションの違う弦を弾かず、あえてこの距離をスライドすることでなめらかに聴こえます。

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