ピッキングとレガートのコンビネーションを鍛える/MI Japan ギター・クリニック

MI JAPANギター・クリニック by 山本安男 2013年5月15日

読者の皆さん,こんにちは! MI JAPAN福岡校のGIT講師,山本安男です。通算3度目の登場となる今回は,ピッキングとレガートのコンビネーションからなる,シンプルでチャレンジしやすく応用も利かせやすいスピーディなシーケンス・フレーズをご紹介します。
いろんなKey,いろんなスケールに応用できるので,ぜひあなたのギター・プレイに役立ててください。なお,譜面の中である程度ピッキング順を示しておりますが,自分が弾く場合のピッキング順なので,参考程度にお考え下さい。

EX-1

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1本弦のみを使用し,6音グループの出だし4音をピッキング,残り2音をプリングでレガート(なめらか)に弾くというフレーズ。たった2音のみをレガートに変化させただけなのだが,スピード・プレイにおけるアドバンテージは大きなものだ。サウンド面でもピッキングのアタック感とレガートのソフト感がちょうど良いバランスで混ざり合い,フレーズ全体で聴いた時に“パワフルだけどなめらか!”という素敵な響きに。

パターン自体は簡単に覚えられるので,まずはピッキングとレガートを混ぜる感覚をつかむため,最初の6音のみをゆっくり弾いたり速く弾いてみたりして慣れよう。意外に難しいのが,6音ごとにくる弦の瞬間的な横移動。“おっしゃ!移動するぜぇ!”と気合を入れてやると,力が入り指先と弦の摩擦が大きくなってまずうまくいかない。指先への意識は最小限にとどめ,腕全体での移動,もっと言えば,胸や背中の筋肉を使って腕全体を素早く運ぶのがよろしいだろう。

EX-2

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弦移動を含むピッキングとレガートのコンビネーション・フレーズ。ここでのポイントは,弦移動時におけるアップ方向のエコノミー・ピッキングだ。п→v→vというピッキング順に従うことで,効率の良いアウトサイド・ピッキングを保ちつつエコノミー・ピッキングによるなめらかな弦移動が可能になる。注意したいのは,エコノミー・ピッキングを意識しすぎると,フィンガリングによる押弦のタイミングよりも速めにピッキングしてしまい,うまく音がつながらない。

素早くなめらかに弦移動を可能とするエコノミー・ピッキングだが,ここはフィンガリングに意識をおき,そのタイミングにピッキングを合わせていきたい。

EX-3

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2拍で1まとまりのシーケンス・パターンが全体的に上昇してゆくフレーズ。パターンの出だしはレガートに始まり,真ん中でピッキング,その後またレガートで締める……という流れが1パターン8音の中で起きている。真ん中のピッキングセクションのサウンドがアタッキー過ぎると,その部分だけ異質に浮きあがって聴こえるので,前後のレガート部分との質感は考慮したほうがよいだろう。フィンガリング全体としても瞬間的な弦移動,ポジション移動を要求されるので,ここもやはり指先に執着せず腕全体で移動したい。

EX-4

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前半は9音グループのシーケンス・パターン,後半は6音グループのシーケンス・パターンを6連符のリズムにあてはめたフレーズ。前半において,まずは“ 6連符”というリズムを気にせず,9音でひとつのパターンになっているということを理解し,手になじませていこう。慣れてきたら,それがどのようなタイミングでリズムにあてはまっているのかを注意しながら譜面どおりに弾いてみる。

後半は6音シーケンスを6連符にあてはめるという風に,“パターンの音数”と“リズムの音数”が同じであることから練習しやすいはずだ。

ただし,レガート部分とピッキング部分のスピードに違いが生じやすいので,レガートをかっ飛ばしすぎないようスピード・コントロールが必要だ。

なお,オススメのピッキング順を示しておいた。アウトサイド・ピッキングで弾けるようなピッキング順になっているので,まずはこの順序で試してみたあと,各自で弾き方にアレンジを加えるのもよいだろう。

山本安男

ソロ・アーティストとしての活動を始め,自身のロックバンド“Inferno”やクラシカル・サイバー・オペラ・ロック“Jemaya”のギタリストとして活躍中。“超速神”なる異名を持ち,HR/HMのテクニカルなプレイはもちろん,中東や北欧などの民俗音楽やヨーロッパのクラシックを融合させた音楽スタイルが特徴的。

本記事について

本記事は『ギター・マガジン2013年5月号』掲載のページを転載したものです。

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