TOKYO GUITAR SHOW 2009 ギター・マガジン編集部レポート

ライブ/イベントレポート by 編集部 2009年7月7日

ギター・ファンのための一大イベントTOKYO GUITAR SHOWが、6月27日、28日の2日間にわたり有明TFTホールにて開催された。このショーのために製作されたフェンダー・カスタムショップのスペシャル・モデル、全国の有名ショップの特選ギターなど、普段はなかなか目にすることのできない絢爛なギターが一堂に集まり、数多くのギタリストたちを楽しませてくれたのだ。編集部によるレポートを早速お届けしよう!

※写真はクリックで拡大表示されます。

●FENDER CUSTOM SHOP

高中正義のジオラマ・ストラトキャスター(写真左)が強烈なインパクトを放っていたフェンダー・カスタムショップのブース。壮観だったのは今回の東京ギター・ショー2009のためにマーク・ケンドリック総指揮のもとで製作されたキルテッド・メイプル・トップ・シリーズ(写真右)。ストラトキャスター、テレキャスター、ジャズマスターがズラリと並び、ギター・ファンの目を釘づけにしていた。また、マーク・ケンドリックによるギター製作実演では、ネック調整などの極意を惜しげもなく披露、凄まじい人だかりとなっていた。

[フェンダー カスタムショップ]

●FENDER USA

新たに登場したリッチー・ブラックモア・ストラトキャスターのまぶしいホワイトが印象的だったフェンダーUSAのブース。隣りに並んでいたのはアイアン・メイデンのデイヴ・マーレー・ストラトキャスター。70年代ハードロックの象徴とも言える2本のストラトキャスターは、30代~40代のギター・ファンの心をわしづかみにしていた。

[フェンダー オフィシャル ジャパン]

●JACKSONSTARS & CHARVEL

近年再び高い評価を得ているジャクソンスターズ&シャーベル・ブースでは、シャーベルのスポルテッド・メイプルをボディ・トップに採用したスペシャル・モデルが中央に際立って展示されていた。へヴィメタルご用達というひと昔前のイメージを一新、ハイクオリティで奥深い魅力を備えた充実のラインナップは、多くの来場者の注目を浴びていた。

[ジャクソンスターズ]

●池部楽器

フェンダー製品を中心に陳列していた池部楽器の中で、本誌が注目したのはFlaxwood Guitars。東フィンランド生まれのこのギターの大きな特徴は、ボディ素材! なんと一度極小の繊維に分解したスプルース材を再度構築しているという。リサイクルも可能とのことで、何とも地球に優しいギターなのだ。P-90タイプを2基マウントした写真のモデルのほか、3シングルコイル、2ハムバッカー・タイプもラインナップ。

[イケベ楽器店]

●石橋楽器店

イシバシ楽器におけるビンテージの目玉は61年製のストラト(写真左)。超レアな鼈甲柄ピックガードがライティングされてまばゆく光っていた。もちろんスラブボード仕様である。現行カスタムショップものでは、ジョン・クルーズへのショップ・オーダーとなる59年ストラト・リイシューが目を惹いた(写真右)。8点止め1プライ・ピックガード、スラブボードなどを忠実に再現している。打痕やサンバーストの退色具合などの精緻さにも目を見張らされる。

[イシバシ楽器店]

●VELVETSOUND & THE GUITAR LOUNGE

稀少価値の高いビンテージからハイエンドな一点ものまで、多ジャンルにわたるギターを扱うVELVETSOUNDでは、ロベン・フォードも愛用する逆輸入ギター・ブランド、SAKASHTA GUITARSのニュー・モデル、NOUPUL VER OPERAがお披露目。チェンバー構造のマホガニー・ボディにスプルース・トップを貼り合わせたモデルで、ピックアップはオリジナルのハムバッカーを搭載している。

[VELVETSOUND]

●Kagetsu Rock

Kagetsu Rockのブースには、1969年製モデルを再現したストラトキャスターがディスプレイされていた。ハードなレリック加工が施された本器は、新進気鋭のマスター・ビルダーであるジョン・クルーズが手がけた1本。大きな存在感を放つ3本のコンペティション・ラインは同店がスペシャル・オーダーしたもので、ワン・アンド・オンリーな雰囲気を醸し出している。またグリーンのマッチング・ヘッドにコンペティション・ラインをあしらったオリジナル・オーダー・モデルのフェンダー・ジャズマスターも置かれていた。

[Kagetsu Rock]

●KAMO BROTHER MUSIC CENTER

岐阜は美濃加茂市から出店したKAMO BROTHER MUSIC CENTER。目玉はマスタービルダー、ジョン・クルーズ製作による59年製ストラトのヘヴィ・レリック(写真左)。60年のオーヴァル”C”シェイプのネック・グリップで、過渡期のモデルを再現したモデルだ。もう1本のお薦めはPRSのプライベート・ストックで、カスタム24をもとにした#2079(写真右)。タイガー・アイ・スモーク・バーストの木目にはやはり強烈な力が宿る。

[KAMO BROTHER MUSIC CENTER]

●Junsei Guitars

愛知県春日井市に店を構えるJunsei Guitarsのブースで、本誌記事とセットで展示されていたのが、ギブソン・インスパイアド・バイ・シリーズのマイク・ブルームフィールド・モデル(写真左)。さらにレア・カラーのカスタム・ショップの09年リミテッド・ラン(オーナーが持ってくれました/写真右)やグレイ・ブルー・グリーン・スパークルのド派手なモデルまで、思わず手に取りたくなるレス・ポールが満載だった。

[Junsei Guitars]

●新星堂ロックイン新宿店

先月、ユーズド&アウトレット専門館が新たにオープンした新星堂ロックイン新宿店ブースには、同店がフェンダー・カスタムショップにオーダーしたミニ・ストラト”Junior”が人気を集めていた(写真左)。マーク・ケンドリックが製作した本器は、ノーマルのストラトと比べ3/4サイズのスケールになっているが弾き心地は抜群。女性プレイヤーにもフィットしそうな1本だ。ほかにもサーの09年限定モデル(写真右)など、レアなギターも多数展示されていた。

[新星堂ロックイン新宿店]

●NANCY

ナンシーの店先には例年どおり、多くの来場者が集っていた。オーナーの岸田さんに今回のお薦め品は?と尋ねたところ、笑顔で指を差していたギターが写真中央の1960年製ギブソン・レス・ポール・ジュニア。鮮やかなTVイエロー・カラー、ダブル・カッタウェイ、潔いシングル・ピックアップが目を惹くが、驚くべきはそのコンディション。その未使用感は、ヒストリック・コレクションと見間違うほどだった。

[NANCY]

●日響楽器

日響楽器のブースには、ハワード・リース(ex.ハート)が長年愛用しているポール・リード・スミスのゴールデン・イーグルを忠実に再現したギターが置かれていた。これは全世界100本だけの限定生産モデルで、カーリー・メイプル・トップ&マホガニー・バックのボディに、マホガニー・ネック&ハカランダ指板という豪華なスペックとなっている。プライベート・ストック・チームが手がけた芸術品のように壮麗なルックスは、来場者の視線を一身に集めていた。

[日響楽器]

●Neuvellaxe(ノイベラックス)

今年のTOKYO GUITAR SHOWが初出店となったNeuvellaxeのブースで注目を集めていたギターは、本誌7月号でも紹介しているドイツ発のFRANK HARTUNG GUITARS。写真はアンバー・ライト・サンバースト・カラーのホロー・ボディ・バージョン。唯一無二のボディ形状、ヘッドのデザインが斬新なモデルだが、そのプレイアビリティとサウンドクオリティは試奏者の表情を見れば一目瞭然だった。

[Neuvellaxe]

●BIG CITY GUITARS

見る角度によって表情を変える美しいブルースパークル・サンバースト・フィニッシュに、多くの人が足を止めて見入っていたフェンダー・カスタムショップ製ストラトキャスター。実在するモデルを、フェンダー・カスタムショップが現代に再現したというプレミアム・ギターである。材の構成は、アルダー・ボディに貼りメイプルの指板という組み合わせ。ボディ裏には、本器を製作したマーク・ケンドリックのサインが入れられている。

[BIG CITY GUITARS]

●フーチーズ

フロアの最前線でファンを出迎えたフーチーズのブースで、一番目立つところに置かれていたのが、クルーズのLED CUSTOM(写真左)。1ピースのホンジュラス・マホガニーを使ったぜいたくな仕上がりだ。クラシカルなルックスながらエボニー指板、ジェイソン・ローラー社のPUほか、実践向きの仕様はクルーズならでは。もう1本お薦めはマルキオーネのカーヴトップ(写真右)。シンプルな作りの実力派で、試奏者たちは絶品のトーンを聴き、一様に感嘆の声をあげていた。

[フーチーズ]

●Mars’ Guitar

マーズギターが特別オーダーしたフェンダー・ストラトキャスターは、マスター・ビルダーであるマーク・ケンドリックの手によるスペシャルな1本だ。ウッドストックのジミヘンを想起させるラージ・ヘッド&オリンピック・ホワイト・カラーリングという仕様は存在感抜群! ストラップ・ピンの位置やコントロール・ツマミを見てもわかるように、レフティ・モデルのシェイプを持った右利き用ギターとして製作されているのも特徴だ。ピックアップは、レフティ用に巻いたハンド・ワウンド’69シングルコイルを搭載している。

[Mars' Guitar]

●MIKI GAKKI

フェンダー・カスタムショップやトム・アンダーソンなどのハイグレード・モデルが並ぶ中、話題のアル・ディ・メオラ・プリズムやプライベート・ストック10周年記念モデルなど、豪華なPRS器が目を引いた三木楽器のブース。写真は、三木楽器の特別オーダー品であるプライベート・ストック#1663モダン・イーグルFaded Aquamarine Burst。カタログ・モデルの最高峰モダン・イーグルをベースに、センターに513ピックアップを増設、テイルピースをアジャスタブル・タイプへと変更することで演奏性を向上させている。09年のプライベート・ストック・カレンダーにも掲載された貴重な1本だ。

[MIKI GAKKI]

●MUSIC LAND KEY

カスタムメイド系/工房系ギターのデパートといった様相を呈していたMUSIC LAND KEY。SUGI(写真左)、DECEIVERなどお馴染みのブランドを始め、FULLERTONE、K&T、STUNRISE、DON GROSHなどが所狭しと並ぶ。本誌6月号の国産ST企画でも取り上げた注目のFULLERTONEからは、待望のレス・ポール・タイプが登場(写真右)。多くの人が足を止めて見入っていた。

[MUSIC LAND KEY]

●Taylor Guitars

最新モデルであるT3を中心にバリエーション豊富なラインナップで人を集めていたテイラー・ギターズ。アコースティック・ギターのクオリティと人気はもはや説明するまでもないが、3つのピックアップを内蔵した革新的エレアコT5、その流れを継承したT3など、新たなる分野へのチャレンジが目覚ましい。セールス&マーケティング責任者のブライアン・スウェードフェーガー氏のインタビューはギター・マガジン9月号に掲載予定!

[Taylor Guitars]

●EVH

近年のヴァン・ヘイレンを象徴するエレクトリック・ギター、ウルフギャング(写真左)が堂々と輝いていたEVHのブース。ホワイトのカバーが鮮やかな5150アンプ・シリーズも展示(写真右)。多くのギター・ファンが引きつけられるように足をとめていたのが印象的だった。やはりヴァン・ヘイレン人気は不滅!

[EVH]

●PRS Guitars/鈴木健治セミナー

本誌でもお馴染みのトップ・セッション・ギタリスト鈴木健治は、ポール・リード・スミスのニュー・モデルを使用してのひとりライブ&クリニックを開催。多くの立ち見が出るほどの人気イベントで、ピックアップの選択やそのサウンドでフィットするプレイ・スタイルなどを、ジョークと実演を交えわかりやすく解説してくれる。音楽シーンの最前線で求められるテクニックに、集まった観客は声を出すのも忘れ見入っていたのだった。

[PRS Guitars]
[鈴木健治]

●ボン・ヘイレン

昨年はオジー・オズボーンのカバー・バンドが登場し会場を沸かせたトリビュート・ライブ・コーナー。今回は世界的に見てもトップ・レベルと言えるだろうヴァン・ヘイレンのカバー・バンド、”VON HALEN”の登場だ。ギタリストのE.D.VON HALENは今年リリースされたばかりのEVH WOLFGANGギターとEVH 5150IIIアンプを使い、「悪魔のハイウェイ」、「暗闇の爆撃」ライトハンドなど、本家ファンも納得のプレイを轟かせた!

[ボン・ヘイレン]

●山野楽器

マスター・ビルド・シリーズがズラリとそろった充実のラインナップで行き交う人の目を楽しませていた山野楽器ブース。写真はマーク・ケンドリック力作のカスタム・ストラトキャスターN.O.S.。キルテッド・メイプルの絢爛なボディ・トップはため息が出るほど芸術的だった。

[山野楽器]

●FENDER ACOUSTIC

なんとも夏らしい雰囲気を醸し出していたフェンダー・アコースティックのブース。ビギナーでも手に取りやすい価格帯のモデルから、実践向きのハイクオリティ・モデルまで充実のバリエーションを誇っていた。注目したいのはアコギを弾きながらサーフボードで波乗りしているパネル写真!

[フェンダー オフィシャル ジャパン]

●BOSS

日本が世界に誇るボス・エフェクター。フェンダーとのコラボレーションであるレジェンド・シリーズの第3弾として63フェンダー・リバーブをモデリングしたFRV-1が注目の的であった。あらゆるトーンを網羅する豊富なラインナップはますます充実。なんと各モデルのサウンドをウェブで体感できる新サービスが開始。早速HPをチェックしてみよう。

[BOSS]

●ELIXIR

コーティング弦の先導メーカーとして多くのプロ・ギタリストにも愛用されているエリクサー。拡大画像や実際に弦を触れられるサービスで、その実力を体感している人が多かった。さらにシールド/ケーブルのラインナップにも注目が集まっていた。

[ELIXIR]

●中尾貿易

オベーションやヘイマーの充実のラインナップでギター・ファンを楽しませてくれた中尾貿易。エレクトリック、アコースティックの両方のニュアンスが出せるのがオベーションのメリットのひとつ。それを最大限に生かした変幻自在のギター・サウンドを体験させてくれたアースシェイカーのSHARAこと石原愼一郎のクリニックは大盛況だった。

[中尾貿易]

●リットーミュージック

本誌の人気連載コーナー、ビンテージ・ギター・カフェをリアル体験! ゆったりとビンテージ・ギターの写真を眺めながらおいしいコーヒーとパンでほっとひと息。

[リットーミュージック]

●BAND OF SHIGEO ROLLOVER

ジミ・ヘンドリックスのトリビュート・バンドとして世界的にも高い評価を受ける中野重夫率いるBand of Shigeo Rolloverもこのイベントに登場。中野はジミと同じ条件にするため、あえて左利きのフェンダー・ストラトキャスターを使用し、アンプもフルスタックのマーシャル・ジミ・ヘンドリックス・モデルを2台用意。おそらく足下にもジミヘンと同様のユニヴァイブやヴォックス・ワウが並んでいたはずだ。「パープル・へイズ」や「ファイアー」、「リトル・ウイング」といった定番曲を披露したが、演奏や出音はもちろんのこと、チョーキング時の表情など、本当に細かいところまでよく分析されている様子で、ジミヘン好きならずとも楽しめる素晴らしいステージだった。

[BAND OF SHIGEO ROLLOVER]

●Barden Guitar Dr.K&Baby.K

カルフォルニア生まれの新鋭アコースティック・ブランド、べーデンによる上質な演奏を聴かせてくれたのは、お馴染みDr.kこと徳武弘文、ご子息であるイケメン・ギタリストBaby.Kこと徳武孝音の親子デュオ。シンプルを極めたデザインから響きわたる奥行きのある極上トーンが、数多くのギター・ファンを引き寄せていた。

[Barden Guitar]
[徳武弘文(Dr.K)]

●Benedetto

ジョージア州の工房にてこだわりのハンドメイドで製作される高級アーチ・トップの代名詞的存在、ベネデッド。代表的モデルBravoを始め、充実のラインナップが展示されていた。どのギターもうっとりするほどの美しい仕上がりで、時間がたつのも忘れて見入っている人も多かった。

[Benedetto]

●GUILD

アコースティック・ギターの名門、ギルドも人気を集めていた。いくつもの伝説を作り上げたD-40やD-50など、ギルド・ギターにしか出せない独得の響きは、現在でも多くのアコギ弾きを虜にしている。

[GUILD]

●HOOKUP,INC.

スティーヴ・ヴァイやキコ・ルーレイロで有名なモーリーのワウ、カール・マーティンのハイクオリティ・エフェクターを展示していたフックアップ。中でも来場者の目を引きつけていたのは、話題のアメリカン・ギター、St.Bluesだ。登場したばかりのビグスビー付き61 SOUTHは、ロック・テイスト溢れるゴキゲンな1本!

[HOOKUP]

●Levy’s

真っ赤な羽のついたド派手仕様から長く使えそうなレザー・タイプまで、ありとあらゆるバリエーションのストラップが並んでいたLevy’sのコーナー。ずっと見ていてもまったく飽きない個性豊かなアイディアがつまった質実剛健なラインナップだ。

[Levy's]

●SQUIER

ロック歌姫アブリル・ラヴィーンやSUM41のデリック・ウィブリーのポップなモデルがインパクトを放っていたスクワイアのブース。コストパフォーマンスの高さは大きな魅力だが、しっかりとした鳴りを保証してくれる品質の高さも人気の秘密!

[SQUIER]

●西慎嗣

昨年は久々のオリジナル・アルバムを発表し、マイペースのライブ活動を行なっている。若いメンバーを従えたステージは、ベテランらしい堂々たるものだった。これぞまさに王道のブルース・ロック。そのギター・プレイには70年代をどっぷり体験した世代ならではの骨太さが感じられた。定評のあるボーカルも絶好調。独特のしゃがれ声で会場を魅了した。ラストの「リトル・ウィング」ではイントロのインプロヴィゼーションが圧巻だった。

[西慎嗣]

TUNECORE JAPAN