ライブレポート/ブライアン・セッツァー・オーケストラ

ライブ/イベントレポート by 編集部 2009年2月9日

ストレイ・キャッツ、オーケストラ、インスト、カバーなど、キャリアを俯瞰する充実のロカビリー・ナイト。

ブライアン・セッツァー・オーケストラ
2月4日 渋谷C.C.レモン・ホール

会場には50′s風スーツにリーゼント姿で決めた観客がわんさか歩いている。この光景を見るとブライアン・セッツァーの人気が不動であることを確信するとともに、開演前からテンションがあがってくる。

ステージ左右にバンド・メンバーが揃い、グレッチの6120シグネイチャー・モデルを抱えたブライアンがにこやかに登場。総勢18名によるショーは、「バッドマン」のテーマ曲から始まった。

抜けのいいグレッチのトーンが大音量で突き抜ける。ブライアン・セッツァー・オーケストラの看板曲が続き、出生作となった「ダーティー・ブギー」ではいきなりのピークと言えるような盛り上がり。ブライアンが発明したと言っても過言ではない、ロカビリー・ギターとブラス隊の絡みが独自のウネリを作り出す。

看板曲のひとつである「スリープウォーク」では、ビグスビー・アームの絶妙なビブラートを効かせた白眉のフレーズで会場中を惹きつけた。ラストに向かっての弾きまくりでブライアン本人も燃えたのか、上着を脱ぎ棄てて汗を拭っていた。

中盤、ギターをグレッチのシンクロマチックに持ち替えて、クラリネット、トランペット、バイオリンにベース&ドラムという小編成による「エリーゼのために」のカバー・バージョン「フォー・リサ」をプレイ。誰もが知っているクラシック・ピアノ曲をギター・メインのインストとして生まれ変わらせたこの演奏は、テクニック的にも突出したギタリストであることをまざまざと見せつけた瞬間だった。

ここからはトリオ編成になって、お待ちかねのロカビリー祭り。「サマータイム・ブルース」に始まり、ヒョウ柄の6120に持ち替えて”今日はバディ・ホリーの50周忌”のMCとともに「メイビー・ベイビー」をカバー。本家に劣らぬ艶のある歌声を響かせた。

さらに調子が乗ってきたのか、そのままもう1曲バディ・ホリーのカバー「ペギー・スー」に突入。続いて往年のファン垂涎の「涙のラナウェイ・ボーイ」に始まり,お馴染みロックンロール・メドレー「ジーン&エディ」,バスドラをお立ち台にしてロング・ソロを弾きまくった「悩殺ストッキング」とストレイ・キャッツ時代の絶世曲で会場を興奮の渦に陥れた。

「気取りやキャット」で再びオーケストラ編成となり,「ジャンプ・ジャイヴ・アン・ウォール」,「ランブル・イン・ブライトン」で本編終了。アンコールは、「ロック・タウンは恋の街」,そしてスティーヴィー・レイ・ヴォーンのカバー「ハウス・イズ・ロッキン」で締めた。

相変わらずの超絶のギター・プレイを思う存分堪能できたし、オーケストラ/ストレイ・キャッツ、歌モノ/インストとバランスよく、まさに集大成的な内容のライブであったと思う。

アンプやエコーのコントロールを自分で細かく調整したり、ギターの美しさを自慢したりとブライアンは永遠のギター・キッズだった。終始笑顔で楽しそうにプレイする姿は、強力にカッコよかったのだ。

文:鈴木伸明(ギター・マガジン副編集長)
写真:Masaki Noda

[ブライアン・セッツァー 公式サイト] (英語)

[ブライアン・セッツァー @Victor Entertainment]

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