イベントレポート/FENDER MAKE HISTORY

ライブ/イベントレポート by 編集部 2008年11月20日

2008年の楽器フェスティバルでは、本サイトでコラムを担当している加茂フミヨシもイベントを行なった。イベント名は「FENDER MAKE HISTORY 加茂フミヨシがフェンダーとともに歩んだ歴史的名演を再現」。その模様を詳しくお届けしよう。

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数あるギター・ブランドの中で、長年にわたり最も愛され続け、今なおその輝きを増し続けているメーカーと言えば、多くの人がフェンダーと答えるだろう。事実、エリック・クラプトンやジミ・ヘンドリックスなど、名だたるミュージシャンがフェンダーのギターで歴史的名曲を作ってきた。文字どおり、”FENDER MAKE HISTORY”である。そんなフェンダーのギターを使い、さまざまなジャンルの名曲を演奏するというのが本イベントの概要だ。

ちなみに、この名誉ある企画のギタリストとして抜擢された加茂フミヨシは、初めて買ったギターがフェンダーで、以来、フェンダーを使い続けている生粋のフェンダー・フリークである。

さて、そのイベントのオープニングで演奏されたのは、加茂フミヨシのアルバム『GOOD WAVE』収録の「Blues Latin Jam」だ。まずはオーディエンスに対しての自己紹介といった意味で、自身の曲をセレクトしたのだろう。

その1曲目が始まって感じたことは”音が良い”という点だ。こういった企画の場合、会場は音楽を演奏するのに適さないこともある。今回も、フロアを仕切り板で囲っただけという条件だが、それでも十分フェンダー・サウンドを楽しむことができた。おそらく、かなり念入りにリハーサルを行ない、くり返し音のチェックしたのだろう。加茂だけでなく、この企画にかけるスタッフ側の”本気”も伺える。

ちなみに、「Blues Latin Jam」で使用したギターはテレキャスター。フェンダーの創始者、レオ・フェンダーが世に送り出した”世界初”と言われるソリッド・ボディのエレクトリック・ギターだ。エレクトリック・ギターの歴史がテレキャスター(発表当時の名称はブロードキャスター)から始まったと言っても過言ではない。そんな歴史的名器でオープニングを飾るとは心憎い選択だ。

2曲目でジャズ・マスターに持ち替え、ベンチャーズの「パイプライン」、「ダイヤモンド・ヘッド」を演奏するのだが、ここで嬉しいハプニングがあった。なんと、元ハウンド・ドッグのギタリスト、西山毅が飛び入りでステージに登場したのだ。もちろん、加茂と西山のツイン・ギターも聴くことができた。

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そして3曲目は、デューク・エリントン楽団の演奏でお馴染みのジャズ・スタンダード「A列車でいこう」だ。普段ジャズを聴かないという人でも、メロディを聴けば”ああ、この曲か”とわかる非常にポピュラーなナンバーである。今回の演奏はメロディを大幅にフェイク(フレーズを自由に崩して弾くジャズの手法)していなかったが、その選択は正解だったと思う。と言うのも、こういったイベントは老若男女が訪れる。そのため、いくら有名な曲でもフェイクをしてしまうと”ジャズに馴染みのない人にはわからなくなってしまう可能性が高い”からだ。

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続く4曲目でギターをストラトキャスターに持ち替え、演奏したのはスティーヴィー・レイ・ヴォーンの「リヴィエラ・パラダイス」。アダルトな雰囲気が漂うメロウなバラードだ。

ここでの加茂のプレイは凄かった! エモーショナルなフレージングと、テクニカルなプレイが見事なまでに融合していた。確かに彼は上記のようなスタイルをも得意としている。だが、これまでの彼とは何か違う”凄み”がそこにあった。

このイベントのことは加茂から聞いており、”期待してください!”とくり返し言われていたが、その言葉の一端の意味がこのプレイだったのだろう。

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ラストを飾った5曲目はイングヴェイ・マルムスティーンの「イーヴル・アイ」。この曲でも加茂の速弾きを存分に堪能することができた。

このようにさまざまなジャンルが演奏されたため、会場に足を運んだ人の多くが自分の感性にフィットした部分があったのではないだろうか。

イベントが終了すると、加茂フミヨシのプレイなどが収録されているDVDのプレゼントが待っていた。それを加茂自身が手渡ししていたのだから、彼のファンにはたまらない体験だっただろう。

なおこの”FENDER MAKE HISTORY”は、2008楽器フェスティバルで行われた全イベントの中で、最も多くの動員数を記録したイベントのひとつであったようだ。

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【セットリスト】

<1日目>
1曲目:Blues Latin Jam(加茂フミヨシ)
2曲目:PIPE LINE~DIAMOND HEADメドレー(ザ・ベンチャーズ)
3曲目:A列車で行こう(デューク・エリントン)
4曲目:Riviera Paradise(スティーヴィー・レイ・ヴォーン)
5曲目:Evil Eye(イングヴェイ・マルムスティーン)

<2日目>
1曲目:POWER(加茂フミヨシ)
2曲目:People Get Ready(ジェフ・ベック)
3曲目:All The Things You are(ジェローム・カーン)
4曲目:PIPE LINE~DIAMOND HEADメドレー(ザ・ベンチャーズ)
5曲目:Evil Eye(イングヴェイ・マルムスティーン)

[FENDER OFFICIAL JAPAN]

[加茂フミヨシ] 公式サイト

[西山毅] 公式サイト