【ライブ・レポート】祝!BOWWOWの40周年記念ライブ!

ライブレポート by 山本彦太郎 撮影:森島興一 2016年9月2日

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 今年2016年を、自身の還暦祝いとデビュー40周年を合わせた“100年記念”の年とし、精力的な活動を続けている山本恭司。デビュー40周年と言えば、イコールBOWWOWの40周年であり、去る8月20日(土)、東京・渋谷のMt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASUREにて、その記念ライブが行なわれた。今回は盟友・斉藤光浩(g、vo)とのデュオであるBOWWOW G2名義であり、オリジナル/歴代メンバー総出演とは行かなかったが、松本慎二(b:外道、センス・オブ・ワンダー)、小柳“Cherry”昌法(d:LINDBERG)のリズム隊が強力にサポート。ソールド・アウトの会場に詰めかけた、“日本初・日本発のハード・ロック”をリアルタイムで追いかけて来たであろうファンも納得のライブだったと思う。早速、2時間30分超の熱演の模様をお届けしたい。
 会場が暗転後、“BOWWOW!”というファンのコールに導かれてステージに登場したメンバーの最初の咆吼は、82年発表の『ASIAN VOLCANO』より「Rock and Roll Tonight」。山本恭司が奏でるイントロ・メロディに会場は総立ちになり大きな歓声が上がる。ついぞ見なくなった、ロック・スター、ギター・ヒーローの存在感をまざまざと見せつけてくれたオープニングだった。続いては、同じく『ASIAN〜』より、開放音を絡めたスピーディーなリフがスリリングな「In my Image」。キメの連続をビシッと決めるアンサンブルの確かさは流石ベテラン揃いといったところだが、やはりこの曲は、山本&斉藤によるツイン・ボーカル、ツイン・リードがハイライト。これこそがBOWWOWの真骨頂と言えるだろう。

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 山本による、1975年に遡る斉藤との出会いを語った短いMCの後、小柳のヘヴィなタムに導かれてスタートしたのは「20th Century Child」。中間部ではおなじみとなったコール&レスポンスがあり、ファンもここぞとばかりに盛り上がる。かなり年齢層の高めなライブであったが、誰もが少年・少女に返ったかのようなパワフルな瞬間だった。続いては、イントロのシャープなカッティングや、メイン・ボーカルなど斉藤をフィーチャーした「異常気象」。斉藤の、黒いレス・ポール・カスタムによる骨太なリードは、山本とはまた違う熱情を聴かせてくれたと思う。一方の山本は、ヤマハの自身のシグネチャー・モデルをメインに使用していたが、こだわりでもあるアーム・ユニットがうなりを上げるのは続く「Fallen Angel」。ヘヴィ・メタリックな曲調もあり、山本のアームを駆使したリードもヒステリックに叫ぶような緊迫感があった。テクニック云々より、この豊かな表現力、フレーズのスリリングさが、山本恭司というギタリストの凄みだと改めて実感する。

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 一休みとなった山本のMCでは、持ち替えたヤマハSFが80年発表のソロ作『HORIZON』のジャケットに登場しているものであること、またこの日の衣装が『HOLY EXPEDITION〜聖地への回帰〜LIVE』で着ている衣装のリメイクであることなど、ファンならたまらない裏話を披露。一方で斉藤はその時々で必要なもの以外はすぐに処分してしまう性格であると話し、ふたりの個性・スタンスの違いを浮き彫りにする。その異なる個性の融合、ぶつかり合いが楽しめたのは、続くパワー・バラード「Behind The Mask」と、リード・ギターの掛け合いが熱い「Silver Lightning」。さらに、デビュー作『吼えろBOWWOW』から『組曲Xボンバー』までを含むオリジナル作10作より各1曲ずつをチョイスした、山本&斉藤によるアコースティック・メドレーだ。メドレーは「Foxy Lady〜Rainbow of Sabbath〜Sister Soul〜ここから〜欲しいのはお前だけ〜Hot Rod Tornado〜Big Shot〜Devil Woman〜Heels of The Wind〜Soldier in The Space」という内容で、ふたりの絶妙なボーカル・ハーモニー、山本の「ここから」でのスライド・ギターなどを、ファンもじっくりと聴き入っていた。
 ややしっとりした会場を再燃させたのは怒濤のハモり曲「Signal Fire」。山本と斉藤の掛け合いはもちろん、松本のズ太いベース・リフ、小柳のドラム・ソロと盛りだくさんで、メドレーでは着席していたファンも再び総立ちとなる。続く「Silver Train」では、斉藤がシャープなカッティングとボーカルでBOWWOWのキャッチーな一面を印象づけるが、その後の泣きバラード「Still」と幻想的な「James in My Casket」は山本の独擅場だ。特に「James〜」から続くギター・ソロでは、「アメイジング・グレイス」なども取り入れながら幻想的かつ情景豊かなソロ・ギターを披露。今回のライブの主題はBOWWOWの40周年だが、それは同時にギタリスト山本恭司の40年の歩みでもあり、このギター・ソロには、山本が近年ライフワークとしている、小泉八雲の世界観を音で表現するという取り組みもしっかり反映されているように感じた。ただの懐古ではなく、現在進行形の進化をも見せつけてくれたと言えるだろう。
 ライブも終盤。ギター・ソロを引き継ぐような荘厳な「Prelude」に始まり、「Get on Our Train」「Just One More Night 」と続く『SIGNAL FIRE』の再現には、やや疲れを見せていたようなファンも再び奮起。山本、斉藤、松本によるフォーメーションに合わせ拳を高く振り上げる。その勢いのままハード・ロックンロール「JET JIVE」「Heart’s on Fire」となだれ込み、本編は大盛り上がりのまま終了となった。しかし、興奮冷めやらぬファンのコールに応えメンバーはすぐに再登壇。アンコールとして「Don’t Cry Baby」「Getting Back on The Road」をプレイする。「Don’t〜」では会場中が手拍子で応え、「Getting〜」では“オー、イェイ、イェイ!”というコール&レスポンスに合わせて拳を振り上げる。くり返しとなるが、誰もが“あの頃”に戻ったように、心からこの瞬間を楽しんでいるのが伝わってくるようだった。

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 ライブはこれで終了かと思いきや、やはり“40周年”という記念ライブ。更なるアンコールに応え、フェニックスのボディ・インレイが施されたシグネチャーのヤマハSGを抱えた山本がスペシャル・ゲスト、オリジナル・ベーシストである佐野賢二の名を告げると、会場はこの日一番の盛り上がりを見せる。ベースを抱えて登場した佐野だったが、カバー曲の「サマータイム・ブルース」が始まるやいなやベースは放り出し、もっぱらコーラス(というよりアジテーター?)としてステージを動き回り、煽りまくる。その無茶苦茶な勢いのままなだれ込んだ「Theme of BOWWOW」では、山本が期待通りの連獅子姿を披露。まさに完全燃焼といったパフォーマンスを見せてくれた。
 冒頭にも触れた通り、今回のライブはBOWWOWの40周年記念であり、山本恭司の還暦の節目でもある。その意義通り、円熟より原点回帰、初心を感じさせるような、本人の言葉を借りれば“がむしゃら”なライブだった印象を受ける。暦が還りまた新たな一歩を踏み出した山本恭司とBOWWOWの今後が非常に楽しみだ。

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2016年9月20日
『BOWWOW G2 LIVE in TOKYO 2016』- BOWWOW 40th anniversary -
@渋谷 Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE

—セットリスト—
Rock and Roll Tonight
In my Image
20th Century Child
異常気象
Fallen Angel 
Behind The Mask 
Silver Lightning

(Kyoji & Mitsuhiro Acoustic Medley)
Foxy Lady~Rainbow of Sabbath~Sister Soul~ここから~欲しいのはお前だけ~
Hot Rod Tornado~Big Shot~Devil Woman~Heels of The Wind~Soldier in The Space

Signal Fire 
Silver Train
Still 
James in My Casket ~ Guitar Solo
Prelude 
Get on Our Train
Just One More Night
Jet Jive
Heart’s on Fire  
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Don’t Cry Baby 
Getting Back on The Road 
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Summertime Blues 
Theme of BOWWOW

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