クリーン・トーンではピッキングがリズムに影響を及ぼす??

加茂フミヨシ式ギター・トレーニング by 編集部 2011年7月8日

【第187回】読者からの質問「クリーン・トーンではピッキングがリズムに影響を及ぼす??」

 今回は、以前質問を送ってくれた「今でもBlack Sabbathが好き」さんからの質問です(このような質問は、僕が執筆した本に付いているアンケートはがきや、僕のホームページに送られてきたものです)。

 

Q:

最近、ベンチャーズやシャドウズなどの60年代のエレキ・インストのコピー・バンドに参加しているのですが、これが意外と難しくて苦労させられています。テクニック的にはあまり難しいとは感じないのですが、あの独特のノリというか、カラッとした軽さがうまく出せなくて困っています。

加茂さんはスタジオでベンチャーズ的なプレイを求められることがあるのでしょうか? もしあるとしたら、アドバイスをお願いします。

 

A:

僕もベンチャーズが大好きで、彼らをリスペクトしています。ベンチャーズの曲はコードとメロディの関係が緻密に計算されていたり、とても正確なピッキング・テクニックで演奏されていたりと奥が深いんですよね。ジャズ・スタンダードをベンチャーズ流にアレンジしたりと音楽のフィールドも広いので、読者のみなさんにも聴いてもらいたい音楽でもあります。

ナチュラル・トーンがカギとなる!

さて、「仕事でベンチャーズ的なことを求められるか?」という件からお答えします。一番わかりやすい例としては、僕の2ndアルバム『ノスタルジア』で、ボンジョヴィの「リヴィング・オン・ア・プレイヤー」をサーフ・ロック的なアレンジで弾いています。この曲がけっこう難しかったんですよ。

ベンチャーズのサウンドはエフェクトはリバーブぐらいで、基本的にナチュラル・トーンですよね。ベンチャーズの音楽を再現する上で、このナチュラル・トーンが重要となってきます。

そして、ナチュラル・トーンはディストーション・サウンドよりも正確なピッキングが要求されます。さらに、ディストーション・サウンドで弾くことに慣れている人がクリーン・トーンで弾くと、ピッキングを気にするあまり、必要以上にピックを弦に引っかけるような弾き方になってしまいやすいんですね。

そうすると、きれいな音が出ないだけでなく、リズムが不安定になってしまいます。質問に書いてある「独特のノリや、カラッとした軽さがうまく出せない」という原因はここにあると思います。

 

練習時の注意点

このような理由により、ベンチャーズのコピーではナチュラル・トーンで正確なピッキングで弾くことが重要となります。よって家での練習メニューはピッキングを多めにすると良いでしょう。この時、右手に無駄な力が入らないように気をつけてくださいね。これができればベンチャーズのようなノリも自然と出せるようになると思います。

また、前述した僕のアルバム収録の「リヴィング・オン・ア・プレイヤー」もナチュラル・トーンを用い、正確なピッキングを心がけて弾きました。よろしければ参考にしてください。

 

【著者のつぶやき】

この連載「加茂フミヨシ式ギター・トレーニング」で読者のみなさんからずっとリクエストを受けていたのが、「著者たちの語らい」なんです。「次はどんなギタリストと対談するんですか?」、「どんなギタリストとギター・バトルをするんですか?」と多数のメッセージをいただいておりました。

そこで、リクエストにお応えして語らい企画を久しぶりに行ないます!  今回の企画は「ネット・ギタリストとの語らい」です!!  最近の若い方たちはインターネットに自分の演奏を投稿したいと考えているとうかがいました。ですので、その道の第一人者の方をお招きして、インターネットやギタープレイについて熱く語りたいと思います!

 第1回目は!!!”ニコニコ動画に住むギターの神様”と異名がつくほどの新世代天才ギタリスト、[TEST]さんにお越しいただきます!

いろんな話が聞けましたが、さらに「語らい」企画お約束のギター・セッションはあるのか? ないのか? 来週公開されます。みなさんお楽しみに!

 

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●●編集部よりお知らせ●●
加茂フミヨシ氏がギター・マガジン2010年5月号より執筆してきた『ひたすら弾くだけ! ブルース・ギター・トレーニング』が、新規原稿をプラスし、CD付き教則本として2011年4月13日に発売されました。詳しくは下記をクリック!

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加茂フミヨシ

加茂フミヨシ

超絶技巧ギタリスト/クリエイターとして活躍する。傍ら、最先端エレキ・ギター奏法の求道者としても、多くのヒット作教則本を発表。2011年に、スティーヴ・ヴァイがバークリー音楽大学で記録した“世界最大規模のオンライン・ギター・レッスン”のギネス世界記録に挑戦。ヴァイの“ギター・レッスン受講者4,455人”の記録を“8,776人”に更新し、イギリスのギネス・ワールド・レコーズより日本人ギタリストとして正式承認される。世界に名を刻んだエレキ・ギター界の伝道師である。



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