【インタビュー】スコット・ロンバルド(フィッシュマン副社長)

インタビュー by 編集部 2009年11月17日

フィッシュマン副社長、スコット・ロンバルド氏が語る新製品の魅力。最新型アコースティック・アンプ”SOLO AMP”とAURA機能を集大成したD.I.”AURA SPECTRUM D.I.”。

2009楽器フェア会場内でひと際異彩を放っていたブースと言えば、瓦屋根と2席のカウンター、ショーケースにお品書き、暖簾には”魚男寿し”との文字をあつらえた、屋台寿司を模したFISHMANブース。

“魚男=言わずもがな”、暖簾の先には純白の作務衣に身を包んだ職人がふたり。片やヤマハミュージックトレーディングの担当者である渡辺康宏さん、もう一方はFISHMAN社の副社長スコット・ロンバルド氏が、活きの良いアコースティック・ディバイスを振る舞ってくれる。

“ショーは楽しくやるのが基本ですし、とてもクリエイティブなブースだと思いませんか? 最初に見た時は、とにかく興奮しましたね(笑)”

とスコット副社長。今回同氏に、拡散性に優れる”SOLO AMP”と、満を持して送り出されたAURA機能搭載D.I.”AURA SPECTRUM D.I.”について話をうかがった。

▲SOLO AMP

“SOLO AMPは小さなパッケージに収まるため可搬性に優れ、セットアップも単純明快。アコースティック・アンプの構造理念を基本としていますので、ナチュラル&クリアに拡声する点などが本機の特長です。”

“ネオジウム・マグネットを搭載した6台の4インチ・ウーファーと1台のソフトドーム・ツイーターをラインアレイに配置することで、拡散性も高く、会場規模にもよりますが、ステージから客席まで均質なサウンドを楽しむことができます。言い換えれば、ラウドボックス・シリーズで示してきたサウンドを、より拡散させるにはどうすれば良いのか? その回答がSOLO AMPなのです。”

本機は独立したふたつのチャンネルを備えており、また、入力レベルの調整はもちろん、3バンドにおけるEQ操作やアンチ・フィードバック/フェイズなどにも対応しており、ピックアップを内蔵するアコースティック・ギターを持っていれば、外部プリアンプ/D.I.を介することなく直接つなぐだけで最良のアコースティック・サウンドが得られるという優れものだ。

“当初はミュージシャン個人の需要のみを考えていましたが、開発の段階でマイク対応にしましたので、アウトドアやカフェなどのライブ・スペースを始め、教会、ホテル、ショッピングモールなど、拡声機を必要とするすべての施設に適した製品だと考えています。2ch仕様ですので、例えば、ギターとバイオリンという編成でもしっかりフォローできますし、いろいろと活用いただけると思います”。

一方、FISHMAN社が独自開発したイメージング・システム、AURAの集大成版と言えるD.I.について、ライブ用途にとどまらない可能性も教えてくれた。

▲AURA SPECTRUM D.I.

“AURA SPECTRUM D.I.はライブ用途が第一義ですが、これをマイクと見なして実際のマイクを立てずに(注:AURAは各種マイク録りを再現したプリセット・イメージを備える)、本機のUSB端子を介してプロ・トゥールズなどで録音するのにも実力を発揮します。”

“鉄弦アコースティックのあらゆるボディ・サイズからナイロン弦モデル、さらにはブルーグラスなどで使用される多くの弦楽器のデータを収音しています。ライブ/レコーディング問わず、アコースティック楽器のパフォーマンスはこれ1台あればOKです。”

ミュート機能付きチューナーはライブで活躍すること間違いなく、また、エフェクトループ端子もあるため、同社のエフェクト・ペダルAFXシリーズ(ディレイ/リバーブ/コーラス)などをつなげば最強のパフォーマンスが見込める。しかしながら、これを凌ぐ製品もすでに検討されているようだ。

“今回、本機にはエフェクトの機能をコンプレッサーだけとしました。今後、さまざまなエフェクトを搭載したモデルが製作されるかもしれませんし、例えば、踏み込みペダルの付いた大きいボード・タイプが出るかもしれません。エレキのプレイヤーにはそういうエフェクター・ディバイスがたくさんありますが、アコギ・プレイヤー向けのものは極めて少ないのが現状ですからね。ライブで使いやすく、サウンドも優れたエフェクター、ぜひ期待していて下さい。”

“フィッシュマンはあらゆるプレイヤーに対応したく思っています。価格帯にも幅を持たせ、選択肢を可能な限り増やしたいですね。AURA SPECTRUM D.I.は多くのプレイヤーの意見を取り入れて完成しました。「USBが必要だ、チューナーのミュートが欲しい、アンチ・フィードバックは3ヵ所あると便利だ、それにあれやこれが欲しい……」。そのほとんどに対応したつもりです。”

“まずは手にとり、機会があれば実際にサウンドを試していただければ、その万能ぶりに気づくはずです。アコースティック楽器の増幅に一番有効なのは、やはりマイクだと思います。だからこそ、あらゆるマイキングを再現するAuraのシステムは、アコースティック・プレイヤーにとって有意義な製品だと思っています。”

SOLO AMPとAURA SPECTRUM D.I.、ぜひともお近くの楽器店などでお試しいただきたい。また、アコースティック・ギター・マガジンVol.41でSOLO AMPを、同Vol.42ではAURA SPECTRUM D.I.を、それぞれ紹介していますので、こちらもご確認下さい。

[ヤマハミュージックトレーディング - FISHMAN]

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