ダイアトニック・コードとは?/初心者集まれ!指板図くんのギター・コード講座 第26回

指板図くんのギター・コード講座 by 編集部 2010年12月7日

今日のテーマは、ジャズやポピュラー系の音楽理論書には必ず出てくる「ダイアトニック・コード」です。

※2013.10.4追記:図「キー=Gのダイアトニック・コード」「キー=Aのダイアトニック・コード」の内容が誤っておりましたので修正しました。

はじめに

今日はまず、次の「音の鳴る指板図」に並べられたコードたちを自由気ままな順でクリックして、コード進行を作ってみてください。音を鳴らしながら鼻歌でメロディを作ってみるのもお勧めです。

※音の鳴る指板図はFlashで作られているため、お使いの環境によっては表示されません。ご了承ください。

ここに並べたコードは、すべて「Cのキーのダイアトニック・コード」と呼ばれるものです。全4段のうち、上の2段はトライアド(三和音)の組み合わせ、下の2段は四和音の組み合わせになっています。

ダイアトニック・コードという言葉をまったく知らない人でも、これらのコードはなんだか相性が良いというか、適当につなげるだけで曲(の一部)っぽくなることは、おわかりいただけたかと思います。また人によっては、コードの流れが当たり前すぎて退屈と思うかもしれませんし、「ある重力圏」に縛られているように感じるかもしれません。いずれにせよ、これらのコードをつなげると自然なコード進行になりやすい、と言えます。

ダイアトニック・コードとは

ダイアトニック・コードの意味については、リットーミュージックから発行されている『ハンディ版 音楽用語事典』から引用します。

ダイアトニック・コード【diatonic chord】

ダイアトニック・スケール上に成り立つ7通りのコードを指す。ダイアトニック・コードは3音構成によるもの(トライアド)と4音構成によるものとに分けられる。

ここに出てきた「ダイアトニック・スケール」についての詳しい説明は省きますが、本講座で何度も出てきたCメジャー・スケールは、ダイアトニック・スケールのひとつです。

では、そのCメジャー・スケール上に成り立つ7つのコード、つまりキー=Cのダイアトニック・コードを譜面で見てみましょう。まずは3音構成(トライアド)によるものです。

「Cメジャー・スケール上に成り立つ」という言葉の意味がわからない方は、次の図を見てください。まず音符は左からドレミファソラシで、つまりはCメジャー・スケールです。このスケールの第1音・第3音・第5音の3つの音を組み合わせたものがCで、第2音・第4音・第6音の3つの音を組み合わせたのがDmです。

図には書いていませんが、EmはCメジャー・スケールの第3音・第5音・第7音、Fは第4音・第6音・第8音(第1音)、Gは第5音・第7音・第9音(第2音)、Amは第6音・第8音(第1音)・第10音(第3音)、Bm(♭5)は第7音・第9音(第2音)・第11音(第4音)の組み合わせでできています。これで「Cジャー・スケール上に成り立つ」の意味がおわかりいただけたと思います。

次に4音構成(四和音)のダイアトニック・コードも見てみましょう。

4音構成のものは、3音構成のものに音がひとつ追加されたものとなっています。C△7は、第1音・第3音・第5音・第7音、Dm7は第2音・第4音・第6音・第8音(第1音)の組み合わせ、といった具合です。

ダイアトニック・コード同士の相性が良い理由

これらのコード同士はなぜ相性が良いのか、適当につなげるだけでなぜ曲っぽくなるのか、というと、それはこれらのコードがCメジャー・スケール内の音だけでできているからです。言い換えれば、Cメジャーというキー(ハ長調という調性)の中にすべて収まるものだからです。また、これらだけを使っていると「ある重力圏」に縛られている感じがするのは、これらだけではCメジャーというキーから逸脱できないからです。

そしてこれらのコードを使ってコード進行を作り、そこに適当に鼻歌を加えると、そのメロディは自然とCメジャー・スケールに沿ったものになるはずです。

いろいろなキーにおけるダイアトニック・コード

C以外のキーのダイアトニック・コードも一覧表で示しておきましょう(ただし♭や♯のつくキーは省略させていただきます)。

まずはトライアドです。一番上に付いているローマ数字入りのコード名についてはいずれ説明しますので、まだ気にしなくてOKです。

I IIm IIIm IV V VIm VIIm(♭5)
Key=C C Dm Em F G Am Bm(♭5)
Key=D D Em F♯m G A Bm C♯m(♭5)
Key=E E F♯m G♯m A B C♯m D♯m(♭5)
Key=F F Gm Am B♭ C Dm Em(♭5)
Key=G G Am Bm C D Em F♯m(♭5)
Key=A A Bm C♯m D E F♯m G♯m(♭5)
Key=B B C♯m D♯m E F♯ G♯m A♯m(♭5)

続いては四和音です。

I△7 IIm7 IIIm7 IV△7 V7 VIm7 VIIm7(♭5)
Key=C C△7 Dm7 Em7 F△7 G7 Am7 Bm7(♭5)
Key=D D△7 Em7 F♯m7 G△7 A7 Bm7 C♯m7(♭5)
Key=E E△7 F♯m7 G♯m7 A△7 B7 C♯m7 D♯m7(♭5)
Key=F F△7 Gm7 Am7 B♭△7 C7 Dm7 Em7(♭5)
Key=G G△7 Am7 Bm7 C△7 D7 Em7 F♯m7(♭5)
Key=A A△7 Bm7 C♯m7 D△7 E7 F♯m7 G♯m7(♭5)
Key=B B△7 C♯m7 D♯m7 E△7 F♯7 G♯m7 A♯m7(♭5)

今の2つの表のうち、たとえば「Key=D」の行にあるコードはいずれも「Dメジャー・スケール上に成り立つ」 ダイアトニック・コードです。同じく「Key=E」の行は「Eメジャー・スケール上に成り立つ」ダイアトニック・コードです。以下同様です。

最後に、各キーのダイアトニック・コードを指板図にしたものをまとめておきます。試しにこれらの組み合わせでコード進行を作ってみてください。

※それぞれの図は、上段がトライアド、下段が四和音と区別してありますが、コード進行を作るときはトライアドと四和音を混在させてもかまいません。【例:C-Am7-F-G7】
※同じルートのトライアドと四和音をつなげてもかまいません。【例:C-C△7】
※トライアドのうち「□m(♭5)」は、ギターでは押さえにくく、また曲の中ではあまり使われないコードです。これは無視してもよいかもしれません。

いかがでしょうか。

たとえば、曲を作るにあたって、「歌い出しのコードがG-Emまでは決まったけど、次にどのコードを持ってくればよいのかわからない」というようなときは、Gのキーのダイアトニック・コードの中から候補を探してみてください。自然につながるコードが見つかるはずです。

今日はここまで。次回は「トニック」「サブドミナント」「ドミナント」という概念について説明する予定です。これらを知ることによって、よりスムーズなコード進行が作れるようになります。

前回 | 次回 | 目次

TUNECORE JAPAN