あの“CLAPTON IS GOD”の落書き写真は60年代のものではなかった!

誌面連動コラム by 山本 諒 2016年6月7日

2016年6月号EC

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ただ今発売中のギター・マガジン2016年6月号では、エリック・クラプトンの34Pにわたる巻頭特集“さぁ、クラプトンを語ろう。”を掲載しています。今回、編集作業をする中でクラプトンにまつわる新発見がありました。

今回の特集前半、Chapter 1にて、“ギターの神様が成し遂げた7つの偉業。”というコーナーを掲載しているのですが、オープニングを飾るひとつ目の偉業 “「CLAPTON IS GOD」と呼ばれた若者がブリティッシュ・ブルース・ロックを確立。”という項目を見てみて下さい(P19)。本項では、キャリア初期のブルースブレイカーズ時代をピックアップし、“レス・ポール+マーシャル”という今では当たり前の組み合わせを発見して“ロック・サウンド”を鳴らしたことや、その圧倒的なギター・プレイがロンドン中で噂になり、“CLAPTON IS GOD”という落書きがあちらこちらに書かれた……といったエピソードを紹介しています。で、ページ内でぜひ注目して欲しいのが、実際に落書きが書かれた当時の写真。クラプトン・ファンなら必ず見たことがあるであろう、超有名なショットです。この写真は長い間、ブルースブレイカーズのメンバーとして活動していた66年頃のカットだとされてきました。が、しかし! この写真はなんと1975年のものだったのです! 撮影者であるロジャー・ペリー氏の遺族に教えてもらったので、この情報は間違いないはずです。

75年のクラプトンといえば、前年に『461 オーシャン・ブールヴァード』で大復活して“レイドバック期”と呼ばれる時期に突入し、『安息の地を求めて』をリリースした年。え、だったら“CLAPTON IS GOD”と言われたのは66年じゃなくて70年代だったの? ファンの間では語り草になっているブルースブレイカーズ時代の66年頃に“GOD”と言われたのは嘘だったの? と、疑いがかかり始めます。そこで、まさかと思いつつ文献を探ってみました。いくつか参照してみたところ、『エリック・クラプトン自伝』にこんな記述がありました。

“この頃、みんなが私を天才か何かのようにいい出した。そんな時に、誰かが地下鉄のアイリントンの駅の壁に「クラプトンは神だ」というスローガンを書いたという話が耳に入ってきた。私は惑わされて、半分逃げ腰になっていた”。(『エリック・クラプトン自伝』 イースト・プレス社、2008年)

“この頃”というのはブルースブレイカーズ時代のこと。よ、良かった〜。本人が言っているんだから間違いありません。有名なあの落書き写真が撮影されたのが75年なだけで、事実が覆ることはなさそうです。写真に写っている落書きが66年頃から消されずに残っていたものなのか、75年に誰かが書いたものなのか、その真偽はわかりませんが……。

さて、そんなプチ・ニュース(ファンにとっては大ニュース)に出会える特集はギター・マガジン最新号(2016年6月号)に掲載。ぜひ手に取ってみて下さい。

 

ギター・マガジン2016年6月号発売中!

2016年6月号EC

定価:823円(本体762円+税)

仕様:A4変型判/260ページ

発売日:2016.5.13

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