第2回 『初ライブで相撲大会!』~やけのはら〈音楽活動〉編~

SEX山口のなんだチミは!? by SEX山口 2013年5月17日

お世話になっております。セク山ことアナタの夜のオヤツちゃん、SEX山口でございます。ありがとうございます。

前回のやけのはらインタビュー〈音楽との出会い編いかがでしたでしょうか? 山下達郎や永井真理子、電気グルーヴや漫☆画太郎まで飛び出すやけのはらの脳内音楽ワールド! 私はマイ本棚にある宝島のバックナンバーを思わず引っ張り出し、約半日想い出に浸ってしまう始末でございました。捨てないで良かった!

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さて、引き続きお送りいたします、やけのはらインタビュー。今回は〈音楽活動〉編と称し、やけくんがプレイヤー側へと移行していく過程をお届けいたします。
良い意味でどこか天邪鬼な作風のやけ君ですが、今回のインタビューでもその秘密の一部が垣間見えるのではないかなぁ~、ってな具合であります。

ではでは、やけのはら〈音楽活動編〉レゴ~!

SEX山口:それでは、次のお題に。DJやラップといった音楽活動をするまでに、先ほどの話にも出てきたような様々なものに影響を受けてきたと思うのですが、どんなきっかけでプレイヤー側になっていったのかをお聞きしたいなぁと。

やけのはら:なんすかねー、前の話と繋がるかもしれないんですが「ミュージシャンになろう」と思ってギターを買うとか何か機材を買うとかのきっかけみたいなのはなかったですね。

SEX山口:ほうほう。

やけのはら:中学生の時のふざけ友達の中にギターを持ってるヤツがいて、とりあえず楽器を鳴らしてみたいからっていう理由でみんなで練習スタジオに入ってみたんです。バンドをやりたいっていうよりも、バンドごっこがやりたかったって感じですね。弾けないギターを弾き、叩けないドラムを叩き、2時間めちゃくちゃやってみんな汗だく。で、なんか知らないけど手とか切って血とか出してるヤツもいて。

一同:だははは!

SEX山口:よくわからない流血。ありますね(笑)。

やけのはら:練習っていうよりもドバババン! バババン!って感じで、とりあえず爆音で鳴らして、アンプからジャンプしてるヤツがいたりとか。音楽活動っていうか音楽遊びですよね。

SEX山口:やってみたくてしょうがない!みたいな。美しいなぁ。

shakke:「カバー曲やろう!」とかっていう発想もなかった感じですか?

やけのはら:うん、まったくなかった。そもそも「バンドやろうぜ!」っていう意識で入ってないから、とにかくみんなでスタジオに行って音を出して騒ぐ!ってだけ。その頃はまだ担当楽器も決まってないんだから(笑)。で、高校生ぐらいになってくると徐々に飽きてくるわけですよ。さすがにやってることがあまりにも原始的過ぎて(笑)。

SEX山口:はいはい、なんとなくわかります。ちょっと大人になってくる。

やけのはら:そこで自然と「あいつはドラム」とか「あいつはギター」とか担当が決まってきて、なんとなくバンドをやり始めたんですよ。それが音楽活動のスタートになりますね。

SEX山口:スタートはバンドだったってことですね。高校に入ってからのバンド活動はどんな感じだったのかな?

やけのはら:高1の時にファーストライブをしました。ただ中学の時の延長できてるから、普通にベースが2人いたり。

一同:だはははは!

SEX山口:いきなりWベース!

やけのはら:でも別に、2本のベースを活かしたアレンジとかじゃ全然なくて、ベースをやりたいヤツが2人いたからっていう理由ですよ。しかも、まだまだ全然子供だからボアダムスとか人生とかに影響受けちゃってて、ライブ中に相撲大会やっちゃったりして。

一同:だはははははは!

やけのはら:そんな感じだったのでファーストライブでは途中で音を止められるっていう。「お前らもう帰れ!」って怒られましたね。

SEX山口:うわ~、すげえいい話だなぁ。

shakke:そのライブって何組か出るような感じのライブだったんですか?

やけのはら:そうそう。企画したリーダーみたいな生徒会長をやってた同級生はキーボードひとつだけでWOW WAR TONIGHTをカバーしてた。もちろん1人で。

一同:だははは! すげえ!

SEX山口:いい曲!

やけのはら:自分たち以外は真面目っていうか「発表会やりましょう」的なノリで開催されたライブだったんだけど、自分たちは完全に異質で。結局、相撲大会っていう。

shakke:そういうライブってコンスタントにやってたんですか?

やけのはら:やってたやってた。高2、3ぐらいになると担当楽器も決まって自分もラップをやるようになってて、曲もしっかりしてきて。高校卒業してからの1、2年は、たまに下北の屋根裏とかでやるようになってて。チケットノルマ有り、みたいな。バンドと平行して自分で曲作ったりとかもしてたんですけど。

shakke:バンドをやってる頃から並行してラップもやっていたんですね。

やけのはら:うん。でも、どの時期にどんな曲やってたかとかは全然憶えてない。みんなで遊んでるうちに各楽器や、自分ならラップになっていった感じで、いつラップをやり始めたとか最初に書いた歌詞も全然憶えてない。そこらへんの移り変わりはだんだんとグラデーションしていく感じ。

SEX山口:ざっくりとした方向性とかは?

やけのはら:う~ん…、でもコミックソングみたいなのじゃなくて、結構今の自分が書く歌詞とかに近かったかもしれないですね。“人生の無情さ”みたいな笑 普通にいい曲を目指してました。リハスタでテープが録れるから、確認用に録ったりしてましたね。

一同:ほえ~

やけのはら:でもやっぱりそこの根底にあるものは、友達と音楽遊びしてて楽しいからって理由。で、徐々に始めたって感じですよ。セク山さんのダンスとかもそうですよね? ちょっとずつ習得していく喜びというか。

SEX山口:完全にそうですね。友達とボビー・ブラウンMCハマーを完コピしたり、とんねるずのタカさんがやるストロベリーをモノマネしたりとかしてましたね。ちょっと脱線しちゃいますが、その時に観ていたTV番組とか聴いていた音楽って憶えてます?

やけのはら:パッと浮かんだのはASAYANですかね。ラップコンテストの審査員で近田さんたちが出てた頃。

SEX山口が登場したやつですね。自分も観てました。録画ビデオ、今でも実家にあるなぁ。なぜかマークパンサーがいたり。

やけのはら:だからたぶん素質として今好きなものとリンクするというか、近い匂いのするカルチャーっぽいものだったり、何か変だなって思うようなものが好きだったんだと思います。ラップも好きだったからあの番組を観ていたのかもしれないですね。

SEX山口:あの番組は確かに面白かったですよね。浅草キッドナイナイが司会でした。

やけのはら:あとはボアダムスとかは好きでしたね。近所の駅前にすごいマニアックなレコード屋があったんですよ。そこの店主が主催するライブには裸のラリーズを呼んでたりするような。外装とかもペンキをぶっかけたようなフリーアート的な感じになってて、本とかCDが汚らしくうず高く積んであって。ほとんどの中学生は入らないと思うんですけど、僕はなんかそういうところに惹かれてしまい、中学生の頃から通うようになってて。ヒップホップとかテクノのレコードやCDもあるし、ちょくちょく買いに行ってたんですけど。

SEX山口:それはなかなかの興味津々空間だったことでしょうね。

やけのはら:その店のレコード棚からすごい衝撃的なジャケットのグループを見付けて、それがハナタラシだったり、後のボアダムスだったりしだったりするんですけど。

一同:おおお~。

やけのはら:まずはジャケットから興味を持って。ハナタラシってロゴがバナナラマみたいな感じでだまし絵っぽく書いてあったりして。「なんだこのインパクト強いジャケットは!」みたいな。「ジャケって別にキレイに整えて作らなくてもいいんだ~」って思ったりして。で、だんだんとそこらへんを聴き始めました。当時のローファイムーブメントは好きでしたね。

shakke:さっき言ってた中学生の時の原始的な楽器演奏とボアダムスとかって比較的近いですよね。

やけのはら:う~ん、でもああいうのは演奏ができた上でのことだから。自分らは中学生だったし初期衝動だけで「音が鳴るの楽しい~!」だけだったからねぇ(笑)。

[次へつづく]

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といった感じのやけのはら〈音楽活動〉編。いかがでしたしょうか?
今はマニュアルやセオリーが簡単に手に入る時代なので逆に”間違える”という新しい可能性との出会いがどんどん減っちゃってると思うのですが、現在ライブで相撲大会やナンセンス舞踏みたいなことをやってる高校生諸君、全然大丈夫だからどんどんやるように!

セクちゃん、やっぱりそういうの見たいです。
次回はやっと、やけのはら〈新アルバムの話〉でございます!

ドンミシッ!

やけのはら

yakeinohara

DJ、ラッパー、トラックメイカー。「FUJI ROCK FESTIVAL」「METAMORPHOSE」「KAIKOO」「RAW LIFE」「Sense of Wonder」「ボロフェスタ」などの数々のイベントや、日本中の多数のパーティに出演。数多くのミックスCDを発表している。またラッパーとしては、アルファベッツのメンバーとして2003年にアルバム「なれのはてな」を発表したのをはじめ、曽我部恵一主宰レーベルROSE RECORDSのコンピレーションにも個人名義のラップ曲を提供。マンガ「ピューと吹く!ジャガー」ドラマCDの音楽制作、テレビ番組の楽曲制作、中村一義、メレンゲ、イルリメ、サイプレス上野とロベルト吉野などのリミックス、多数のダンスミュージックコンピへの曲提供など、トラックメイカーとしての活動も活発に行なっている。2009年に七尾旅人×やけのはら名義でリリースした「Rollin’ Rollin’」が話題になり、2010 年には初のラップアルバム「THIS NIGHT IS STILL YOUNG」を発表。その後Stones Throw15周年記念のオフィシャルミックス「Stones Throw 15 mixed by やけのはら」を手がけ、2012年にはサンプラー&ボーカルを担当している、ハードコアパンクとディスコを合体させたバンドyounGSoundsでアルバム「more than TV」を完成させた。2013年3月、新しいラップアルバム「SUNNY NEW LIFE」をリリース。http://yakenohara.blog73.fc2.com/

SEX山口

SEX山口

1976年生まれ、神奈川県出身のメガネをかけた牡羊座。幼少時に観たM.J.のパフォーマンスに多大なる影響を受け、小2で“ムーンウォーク”を習得。と当時に、たけし軍団や志村けん、とんねるずといった“ハードかつタイトな東京のお笑い”への尊敬と憧れを現在までKeep Onし続ける。最近はやたらしゃべるディスクジョッキーとして日本各所でメイクサムノイズしつつ、音楽専門誌・web等で小粋な執筆もちょろちょろ。自身のトレンディーアパレルブランド「S.E.X.Y. by NAOKI YAMAGUCHI」のアイテムや危ないおMIX CDも随時デリバリーしております。あと、宇多田ヒカルが大好き。



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