DJ KANGO、ブルックリン・テリー、DJ SARASAが語る、ニューパーティ“SPEAKEASY”に込めた思いとは

コラム by 佐藤梢(GROOVE編集部) 2014年6月16日

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1990年代にNYでダンスミュージックに圧倒されDJを志して以来、20年に渡って活動をし続けているDJ KANGO、NYでマライヤ・キャリーやウィル・スミスなどと共演をしてきたトップダンサーでDJでもあるブルックリン・テリー、そして世界をまたにかけて活躍するアメリカ育ちのDJ SARASA。“細分化されたシーンを何とかしたい!”という共通の意識を持って集まった3人が、6月27日(金)にニューパーティ“SPEAKEASY”を開始する。開催前からすでに話題となっている同パーティと、クラブシーンへの思いについて、3人の対談をお届けしていく。

良いパーティの原点を突き詰めたSPEAKEASYのコンセプト

DJ KANGO:今回この3人でパーティをやるきっかけになったのは、ブルックリン・テリーが声をかけてくれて始まったんですけど、僕たちは1990年代にダンサーとして活動していたという共通点があるんですよ。20年くらい前からお互いを知っています。

BROOKLYN TERRY:昔はすごいライバルでした。

DJ KANGO:そうそう。自分も元々ハウスダンサーなので、テリーとは1993年頃にNYのクラブで出会って、よくクラブでサークルを作ってバトルをしたりしていました。クラブでダンスを通じて知り合ったんですよね。

BROOKLYN TERRY:1990年代のNYは、ヒップホップ、ハウス、ダンスホールなどすべての音楽が混ざっていました。でも今はハウスだけ、ヒップホップだけ、とすべてが分かれてしまっています。同じ音楽、同じ雰囲気、同じ人々……だから、すぐに飽きてしまった。NYのパーティが楽しかったことを思い出して、文化がミックスされたパーティを作りたいと思ったんです。それがSPEAKEASY。

DJ KANGO:SARASAとは今まで現場が違かったこともあり、DJもあまり一緒にしたことがなかったので、今回こういう形で一緒にパーティをやれることはすごく楽しみですね。とてもエネルギッシュな女性だから、良い刺激をたくさんもらえますし、それによってどんな化学反応が起こるのか楽しみです。SPEAKEASYは音楽を通じて人種、ジャンル、職業や年齢も関係なく色んな人が交流できるパーティになると思います。

DJ SARASA:SPEAKEASYはアメリカの禁酒時代に開かれていた秘密の酒場の名称から取ったんです。私は実際にNYで、その集会が行われていたという場所に、おしゃれな友人に連れて行ってもらったのですが、本屋さんの奥に秘密のバーが広がっているという環境にわくわくしました。

BROOKLYN TERRY:当時のSPEAKEASYは、クールな人たちが集まる場所だったそうです。人種や貧富の差も関係なくね。

DJ SARASA:私たちが開催するSPEAKEASYの会場、LAS CHICASもクールな場所。エントランスを通ると、まるでビバリーヒルズに来たかのように感じて、すごくテンションが上がる。天井が高くて、NYの大きなロフトパーティの雰囲気を感じられると思います。

BROOKLYN TERRY:LAS CHICASでは、僕は5年くらい前に“CULTURE”というパーティを主催していました。大勢の人が集まる、人気パーティだったんです。その後、しばらく主催はやっていなかったので、自分でクラブに遊びに行っていました。でも、楽しいパーティに巡り会うことはなかった。例えばスペシャルゲストがいて、それでおしまい。もしくは素晴らしいDJがそろっているのに、お客さんが入っていなかったり。それはすごくもったいないと思った。DJとお客さんはリスペクトしあって、共にパーティを作り上げていくべきだと感じました。だから、僕たちのパーティはみんなのパーティなんです。

DJ SARASA:日本のパーティは、スペシャルゲストに頼りすぎている部分がありますよね。まずは私たち3人のDJで、しっかりと音楽面を築きたい。パーティ自体はプロモーター、お店、お客さんと私たちオーガナイザー/DJが全員で作り上げていきたいなと思っているんです。SPEAKEASYには15人ほどのプロモーターがいて、皆で協力し合って固めていってます。

BROOKLYN TERRY:それはNYのパーティの特徴でもあります。まずオーガナイザーがいて、ほかにプロモーターも存在するんです。それでみんながチームを組んでパーティを作り上げていく。例えば、僕の友達はKANGOの友達とは違うし、KANGOの友達はSARASAの友達とも異なるよね。人々はみんな、それぞれの友達の輪を持っている。プロモーターたちはそういった、それぞれの友達をパーティに連れてくる。そうすることで、違う人々同士が交流できることになるんです。パーティは“人”が中心となって、“人”を大切にするべきだと思う。いろんなパーティがあるけれど、人にフォーカスをせずに、色んな企画をごちゃごちゃと入れすぎてしまって、良く分からなくなっているようなパーティも多いんじゃないかな。DJが10人もいるパーティもあるよね、どうして一晩に10人もDJが必要なんだ? 1人がたったの45分しかプレイできなくて、それでどうやってメッセージを伝えられる?

DJ KANGO:その通りだと思います。NYでは1人一晩があたり前ですもんね、自分は今までで一番長くDJをしたのは、渋谷NUTSでの5時間プレイかな。

DJ SARASA:NUTSはいい箱だったよね。1人でも遊びに行ってました。

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今の日本に必要なパーティのあり方

BROOKLYN TERRY:1990年代の東京では毎週、帯でパーティが開催されていたよね。水曜日はこのパーティ、金曜日はこのパーティ、という風に曜日で決まっていた。でも今は月に一度だったり、一度限りのパーティだったりで、どこで何をやっているのか分からない。だから、第1&第3金曜日と言えばSPEAKEASY、という風に覚えておいて欲しいな。その方がみんな遊びに来やすいのでは。東京はスペシャルイベントだらけで、逆にスペシャルな物が埋もれて無くなっている気がするよ。

DJ SARASA:そんな中で、まさにSPEAKEASYは今の日本に必要なパーティ。これが成功して模範となり、ほかにも私たちが提唱するような、人を大事にしたり、人との繋がりを楽しみにして来るようなパーティが増えていけばいいなと思いますね。今は日本ではどんどん細分化が進んでいて、その細分化もさらに枝分かれしてしまっているんです。本当に最少人数でつるんでいるような気がしています。最終的に1人でビールを買って、PCでストリーミングを聴いているような状態ですよね。

BROOKLYN TERRY:そうそう。だから、このSPEAKEASYをみんなも参考にしてくれたら、シーン自体が良くなっていくんじゃないかな。

DJ KANGO:そうだね、世界に向けても楽しいパーティをアピールできる日本であって欲しいと思いますし、現場で音楽を通じて色々な人と出会って話すことで、考え方や遊びの感覚も広がると思う。それにやっぱりクラブはスペシャルな場所であって欲しいですよね。SPEAKEASYはそういうパーティの良き部分をみんなで作っていきたいですね。

DJ SARASA:仕事柄いつもクラブにいるような私たちでさえ、行かなければ損をした気分になるようなパーティにしたい。

DJ KANGO:本当に、そこだよね。6月27日のSPEAKEASYが待ち遠しい。

DJ SARASA:東京はインターナショナルな都市。だから、もっと発信源であるべき。さらに外部から来た人たちを受け入れられる、受け皿にもなるべきだと思います。そんな東京でハブになるようなパーティを実現できたらいいですね。いずれは東京のパーティだと認知されて、世界中でSPEAKEASYのツアーができればいいなと思います。

BROOKLYN TERRY:近い目標としては、夏にはBBQやブロックパーティなど野外でのパーティを企画したいですね!

 

SPEAKEASY Launch Party

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  • 会場:Las Chicas Omotesando(東京都渋谷区神宮前5-47-6/tel. 03-3407-5028)
  • 日時:2014年6月27日(以降毎月第1、第3金曜日に開催)
  • 入場料:3,000円
  • 出演:DJ KANGO、BROOKLYN TERRY、DJ SARASA

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