[こと] Musicity Tokyo

青真鶴日記 by 山崎真央 2012年3月30日

先日、六本木アートナイトが開催されました。その中のプログラムの一環としてスタートしたMusicity Tokyoについて書きます。

Musicity(ミュージシティ)はロンドンで始まった新しい音楽プラットフォームです。街の中に「リスニングポイント」を設置し、スマートフォンを持ってその場所に行くと、GPSと連動して音楽を聴くことができます。僕はブリティッシュ・カウンシルが主催するこのプロジェクトの東京版、Musicity Tokyoの音楽ディレクターとして関わらせて頂きました。

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Photo:ただ(ゆかい)
このMusicityの発案をしたのが、ロンドンの音楽プロデューサー ニック・ラスコムと、デザイン/建築スタジオを主宰するサイモン・ジョーダン。UKでは英国デザインミュージアムが選ぶ「デザイナーズ・オブ・ザ・イヤー」にノミネートされたそうです。写真は今回来日したニック・ラスコム。

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Photo:ただ(ゆかい)
今回は六本木界隈に「リスニングポイント」が13か所設置されました(4/1にはさらに2か所が追加されます)。たとえば六本木ヒルズの66プラザという広場では、井上薫氏の音楽が聴けます。井上氏は昔この場所にあった六本木WAVEのレコード・バイヤーをしていました。現在は六本木ヒルズがあり、以前とは場所の環境がだいぶ変わっていますが、その場所に記憶を残すという事をコンセプトに立てていて、井上氏はここに音楽を提供しています。その他全13組のアーティストが「場所」のための音楽を提供しています(詳しくはWebサイト参照)。

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Photo:ただ(ゆかい)
六本木アートナイトでは今回のローンチを記念してMusicityキュレーションによる特別ライブも行いました。
六本木ヒルズアリーナでのオオルタイチ君のライブは珍しいキノコ舞踊団とのコラボレーション。今まで経験の無かった組み合わせですが、とてもすばらしいパフォーマンスでした。ステージ裏のやよいちゃんとの組み合わせも良かったです。

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Photo:ただ(ゆかい)
東京ミッドタウンのアトリウムでは中島ノブユキさんのインプロを主体としたソロ・パフォーマンス。即興のセンスと技術がその場の臨場感にとけ込んで美しい旋律となって現れます。後半にはロバート・J・フラハティ監督による1934年のイギリス映画『ARAN』を上映し、この映画に寄せて作られた楽曲を演奏して頂きました。

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Photo:Hako Hosokawa
翌日は蓮沼執太くん達による『Time』を国立新美術館で行いました。音楽の演奏 + 詩の朗読 + 身体的なパフォーマンスという新しいアプローチ。美術館ならではの近代的建築物にとけ込む、前衛的なパフォーマンスを披露しました。

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Photo:Hako Hosokawa
今回、Musicityを沢山の人が利用してくれました。
なかなか操作が分かりづらい部分も有ったようですが、それでもなんとかその場の音楽をゲットして聴いてくれた方々、本当にどうもありがとうございます。
「場所」と「音楽」、それぞれ元々存在する概念ですが、この2つをこういった形で組み合わせる事は、これまでなかった取り組みだと思います。
Musicityは六本木アートナイトが終わってもそのまま継続されているので、ぜひ一度体験してみて下さい。

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Photo:川瀬一絵(ゆかい)
音楽を聴く感覚というのは、個人差はあると思いますが、視覚の情報にかなり影響されます。これまでの、CDやレコードのジャケットを見ながら音楽を聴いていた時代から、テクノロジーの進化によって、風景を眺めて音楽を聴くということがこういう形でできるようになり、これがこの先スタンダードな音楽の聴かれ方になるかもしれません。
そうなる日までこのミュージシティ、関わっていければなと思います。

Musicity Tokyo
PC:www.musicity.info
モバイル:http://musicity.info/mobile

真っ青

クラブのみならず、ファッションショーやホテル、ショップ、カフェなど、およそ音楽と触れ合うことが出来る空間すべてに良質な選曲を提供してきた山崎真央(gm projects / AKICHI RECORDS)、鶴谷聡平(NEWPORT)、青野賢一(BEAMS RECORDS)の3人が結成したユニット「真っ青」。20年以上のDJキャリアに裏付けされたスキル、レコード・CDショップのバイヤー経験がもたらす豊潤な音楽的バックグラウンド、そしてアート、文学、映画などにも精通する卓越したセンスから生まれるそのサウンドは、過去、現在、未来に連なる様々な心情を呼び起こし、聴くものの目前に景色を描き出すものである。


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