[ひと] King Krule

青真鶴日記 by 鶴谷聡平 2012年3月16日

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2012年に最もアルバムのリリースを楽しみにしているのは何と言ってもD’Angeloですが、その次に僕が楽しみにしているのがKing Kruleというアーティスト。昨年の10月に初めて彼の『The Noose Of Jah City』という曲をネットで聴いて、即座にハマってしまいました。King Kruleはロンドンに住むArchy Marshallのソロ・プロジェクトで、何と彼はまだ17歳。元々はZoo Kidという名義で活動していて、『Out Getting Ribs』という7インチをリリース。その後King Kruleに改名して2011年11月に『King Krule EP』を発表します。

The Noose of Jah City
http://www.youtube.com/watch?v=Xi1_GYahCSs

“The Noose Of Jah City”はそのEPに収録のトラック。あどけなさの残る顔立ちにまるで似合わないバリトン・ヴォイス、エコーのたっぷりかかったギター、そしていかにも宅録なざっくりしたビートが、若くして老成したかのような不思議な世界を作り出しています。『King Krule EP』の12インチは最初のプレス分が日本にほとんど入って来なかったようで、追加プレス分がようやく2月に日本にも到着。やっと買うことができました。5曲入りのEPで、基本的にはどの曲も同じ路線ですがソングライティングの良さが光っています。

Portrait In Black And Blue
http://soundcloud.com/truepanther/king-krule-portrait-in-black

上の”Portrait In Black And Blue”も同EPの収録曲。ロンドンの若い世代と言えばダブステップやUKガラージになるのでしょうが、そのどちらとも一線を画した内省的でパーソナルなサウンドに、僕はBen Wattのファースト・アルバムにしてネオアコの傑作『North Marine Drive』を思い出さずにはいられません。だからKing Kruleがアルバムを出したあかつきにはそんな作品になるんじゃないかと、勝手に期待しているのです。

Out Getting Ribs
http://www.youtube.com/watch?v=fR46jrwnhXY

Zoo Kidとしてのデビュー曲”Out Getting Ribs”には、より一層ネオアコに通じるものがありますね。まあ本人はそんなこと全く意識していないでしょうが。Pitchforkのインタビューによると、シンガーとしてはChet Baker、Ian Dury、Joe Strummerから影響を受けているそうです。渋いですね。母親がオールド・スクールなヒップホップのファンらしく、その影響でGang StarrやDe La Soulも大好きだと発言しています。このあたりの音楽要素が10年代のティーンエイジャーの感覚を経由して一体どんなアウトプットになるのか。今後も注目していきたいと思います。

引用元:Pitchfork
http://pitchfork.com/features/rising/8696-king-krule/

King Krule

レーベル: True Panther Sounds
発売:2011/11/26
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真っ青

クラブのみならず、ファッションショーやホテル、ショップ、カフェなど、およそ音楽と触れ合うことが出来る空間すべてに良質な選曲を提供してきた山崎真央(gm projects / AKICHI RECORDS)、鶴谷聡平(NEWPORT)、青野賢一(BEAMS RECORDS)の3人が結成したユニット「真っ青」。20年以上のDJキャリアに裏付けされたスキル、レコード・CDショップのバイヤー経験がもたらす豊潤な音楽的バックグラウンド、そしてアート、文学、映画などにも精通する卓越したセンスから生まれるそのサウンドは、過去、現在、未来に連なる様々な心情を呼び起こし、聴くものの目前に景色を描き出すものである。


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