“シンプルで短いフレーズ”を広げるアレンジ術!/MI Japan ドラム・クリニック

MI JAPANドラム・クリニック by 山部三喜男 2013年5月13日

みなさん、こんにちは。MI JAPAN 福岡校PIT科講師の山部三喜男です。今回のレッスンは、“ シンプルで短いフレーズ” を、さまざまな形に応用して使っていくアイディアを、実際の例を挙げて紹介していきます。シンプルな手順をさまざまな感じに聴かせ、アレンジできるようになると、アドリブ能力が高まりますし、発想が柔軟になりますよ! なお、このレッスンで使うフレーズは、基本的に譜例1 = RLLF(右、左、左、足)ですが、アタマにRL をつけた譜例2、そしてRLRL をつけた譜例3 もオプションとして活用します。これらのフレーズは途中で“ 足” が入るのがミソ。立体的なフレージングとしてポピュラーなものの1つです。ここでは右手リードのみで話を進めますが、後ですべて反対にして、左手リードでも試してみると良いと思います。

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LESSON1〜基本型を各楽器に振り分ける〜

まずは王道、基本型の手順をそのままセット内の各楽器に振り分けて演奏してみましょう。全体のダイナミクスもいろいろと変化させて、楽器間の移動も加えてやってみます。Ex-1a はその一例です。“F” の部分は、バス・ドラムだけでなくフット・ハイハットでも演奏しています。そしてEx-1b は、譜例2 の手順を使った応用例です。リズムはわかりやすいように6 連符で書いています。

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LESSON2〜全体のリズムの流れに埋め込む〜

次は応用の仕方を変えて、大まかなリズムの音型に細かく基本型を埋め込んでいくアイディアを紹介します。Ex-2a は基本型フレーズの当てはめ方を示したもので、4 分音符の長さ(8 分音符+8 分休符も同様)の部分は譜例1 を、8 分音符の部分はRL を当てはめるというシンプルな法則です。なので8 分音符と4 分音符が連続している箇所は譜例2 の形になります。Ex-2b は応用するリズムの一例で、この2 小節のリズムに基本型を当てはめると、Ex-2c のようになります。こうやって大きな流れのフレーズの中に埋め込むと、トリッキーにも聴こえますし、単にアクセントを演奏するよりも音楽的なアプローチとなり、フィルインやソロのアイディアとしても重宝すると思います。この例以外に、4 分音符と8 分音符を使ったいろいろなリズムに当てはめて試してみましょう。

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LESSON3〜リズム・パターン的に使う〜

さて、続いてはLESSON2 のアイディアの延長で、通常の16 ビートなどのリズム・パターンのように聴かせる方法を解説します。Ex-3a を見てください。通常の8 ビートや16 ビートの場合、バス・ドラムとスネア・ドラムの強いアクセントによってグルーヴを作ることが多いですが、ここでは各拍に基本型フレーズをはめて、1、3拍目アタマのアクセントをフロア・タムで演奏することでバス・ドラムの代わりとします(足はアクセント直前の装飾音符のようなフィーリングになります)。左手はハイハットを叩きますが、こうすると通常の16 ビートのようなニュアンスに聴こえませんか? そしてEx-3b 〜Ex-3f はこのアイディアで作ったリズム・パターンの例です。

Ex-3b 〜Ex-3d は速く演奏するとドラムンベースのような感じになりますね。Ex-3e は重さとスピード感が共存したような感じになりますし、Ex-3fは左手をシンバルに移すことでカラフルな響きのパターンとなります。

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LESSON4〜リズムの割り方を変える〜

最後は高度な応用例、リズムの割り方を変えてポリリズム的に使ったアイディアを紹介していきます。Ex-4a は8 分音符3 個ぶん(1 拍半)の長さに譜例2 を当てはめたもので、使いやすいフレーズだと思います。 Ex-4b は3 連符のタイミングで演奏した例で、アクセントのタイミングが4 拍3 連符のタイミングになります。Ex-4c は6 連符でこちらはアクセントのタイミングが2 拍3 連符になります。そしてEx-4d は譜例3 の形を6 連に乗せたフレーズで、これは各グループの最初の音が4拍3連符のタイミングになっていて、トリッキー効果満点! もう1 つおまけに、Ex-4e は16 分音符の3 個ぶん(半拍半)の長さ、つまり付点8 分音符のタイミングに譜例1 を埋め込んだ例です。ここまで来ると、どんなリズムで演奏しているかよくわからない?

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さて、駆け足で“ シンプルで短いフレーズ” を応用させるさまざまなアイディアを見てきましたが、今回紹介したもの以外にもいろいろな応用方法がありますし、パラディドルなどの別のフレーズも基本型にして試してみることもお薦めします。大事なことは、こういったアイディアをヒントに練習して応用力をつけることです。自由な演奏を可能にするためにこのレッスンがみなさんのお役に立てたらうれしいです。それではまたお会いしましょう。ありがとうございました。

本記事について

本記事は『リズム&ドラム・マガジン2013年5月号』掲載のページを転載したものです。

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