“歌”を引き立てるドラミング!/MI Japan ドラム・クリニック

MI JAPANドラム・クリニック by 深川雅史 2013年1月13日

みなさん、こんにちは。MI JAPAN 大阪校PIT講師、深川雅史です。今回は僕の思う“ 歌を引き立てるドラミング” について書かせていただこうかと思います。

“減点法”から“加点法”へ

僕は幼い頃からゴスペル音楽と関わってきて、歌詞の持つメッセージ性や、その重要性を引き立たせるドラミングを意識して演奏してきました。華奢な体格ではありますが、昔から音量は人一倍大きいと言われ、中学、高校時代などは歌詞の意味など特に考えず思うままに叩いてきました。しかし、あるときそれが歌の邪魔をしているということに気づかされ、手数を減らすという“ 減点法” で演奏するようになりました。その後、しばらくはその意識でプレイしていたのですが、今度はそれだと積極性がなくなってきていることに気づかされました。そこで考えたのが、まったく逆の発想の“ 加点法” です。これは、自分(ドラム)以外の楽器や歌で、ひとまずその楽曲が完成しているとしてアプローチを考えていきます。1 つずつ、ビートやフィルインを“ 加点”していくことにより積極性も生まれ、曲にエネルギーを与えることができます。その中で、自分らしさというものを発揮していけるように心がけてプレイしているとヴォーカリストやお客さんからも“ 歌いやすい”、“ 何を歌っているのかわかる”など評価もしていただけるようになりました。本誌をご覧になっているたくさんのドラマーの方々も、世界の名だたる名ドラマー達のフィルイン、フレーズなどをコピーしたり研究されているかと思います。僕自身、ゴスペルだけではなく、J-POP やロックやジャズなど、さまざまなジャンルの音楽を聴いています。その中でも、特にゴスペルからは強烈に影響を受けていて、流行りのアーロン・スピアーズやテディ・キャンベル、トニー・ロイスターJr. 達のようなゴリゴリのゴスペル・チョップスのスタイルというのは、独特で本当にカッコいいし、テクニックを向上させるためにも彼らのフレーズをコピーしたりします。魅力的なテクニックやフレーズはもちろんですが、何より彼らから放たれる強烈なグルーヴが大好きで、よく見聴きして勉強しています。さまざまなテクニックを練習して習得していくことは大切な要素ではありますが、派手なフレーズになるほど、1 つ使いどころを間違えると、やはり歌や歌詞の妨げになります。ゴスペルや歌もの、インストなど……ジャンルに関係なく、ここぞ!というタイミングで、そういったフレーズを使えるようになれれば最高ですよね! ではこれから、僕がよく使うフレーズを少し紹介していきましょう!

クロス・スティッキング

まず初めは“ クロス・スティッキング” です(Ex-1a 〜Ex-1j)。ご存じの方も多いかと思いますが、手を交差させる“ 手足のコンビネーション”を使って演奏するテクニックです。僕はドラム・ソロの入り出しや、バンドがブレイクしてドラムとヴォーカルだけになり、そのあとバンドがブレイクから戻ってくるといった場面で使わせていただいています。見た目や音数的には派手ですが、実際譜面にしてみるとすごくシンプルなので、ぜひ試してみてください。また、手足のコンビネーションを多様しますので“R → kick → L → kick”といったフレーズから練習していくのがいいでしょう。

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ブロークン・ダブル

次に紹介させていただきたいのがブロークン・ダブルです(Ex-2a 〜Ex-2h)。これは本誌2012 年11 月号にも紹介されていたので、僕からあらためて解説させていただくことはないかとは思いますが、今回はあくまで使いどころ(特に歌ものでの)を意識して使えるようになっていただこうというテーマですのであえて紹介させていただきました。手順としては“R → R → L” の繰り返しです。僕は曲が何度も転調して、最後のサビにいく盛り上がりきった場面で派手にキメられるときに使います。ただ、シンバルやハイハットのハーフ・オープンなどを使ったブロークンをする際は、ヴォーカリストの声量を考慮した方が良いでしょう。

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16ビート× 6連&32分

最後に16 ビートでのハイハット・プレイに6連符や32 分音符を織り交ぜて演奏するフレーズを紹介しましょう(Ex-3a 〜Ex-3i)。譜面に紹介させていただいているのはいたってシンプルなものですが、6 ストローク・ロールや32 分音符のダブル・ストロークを正確にコントロールできるように、遅いテンポから徐々に練習していきましょう。メロディの合間を縫うように使ってみると、邪魔になることなく、より一層細かい音符も浮き立ちます。16 ビートをより華やかに演出できるフレーズですが、音量や音符など、細かい点に注意して演奏してみてください。

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本記事について

本記事は『リズム&ドラム・マガジン2013年1月号』掲載のページを転載したものです。

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