第5回:カノン・エブリバディ!

超絶スーパーテク大全 by やまもとげんたろう 2013/05/16

エディ・コクランの代表曲にして、ロックンロールのクラシックをもじったタイトルにしてみましたが、伝わりませんね……。ともかく、昨今YouTubeやニコニコ動画などで、自分の演奏や歌をアップロードすることが盛んですが、そういった表現発表がポピュラーになったきっかけのひとつは、2006年に台湾のアマチュア・ギタリスト、ジェリーCが発表した「カノン・ロック」でしょう。

「カノン・ロック」by ジェリーC

クラシックの作曲家ヨハン・パッヘルベルが作曲した「カノン」を、ジェリーがハード・ロック調にアレンジしたパフォーマンスですが、ロックならではのスピード感とスウィープ奏法などスリリングなテクニックは確かに衝撃的。世界中のアマチュア・ギタリストがこのアレンジ・バージョンをコピーし、自身の演奏動画を次々とアップロードするなど、大きなムーブメントになりました。

ベーシストだって「カノン・ロック」を弾いてみたい


刺激を受けたのはギタリストだけではありません。果敢にも、ベースでこの曲に挑む人も出て来ました。上は4弦ベース、下は5弦ベースでの演奏ですが、ベースでギター曲をコピーする場合、弦数が少ないというのは予想以上に制約になってきます。ギターならば隣の弦に移ってしまえばいいフレーズも、ベースならば同じ弦の高いポジションに移らなければいけないなど、指板上の移動が多くなるからです。加えて、ピック演奏ならではのスピーディなピッキングが行えるギターと比べ、動画の2人はどちらも指弾き。これもなかなかのチャレンジです。

とはいえ、ジェリー版のハイライトであるメイン・メロディ前のスウィープ奏法パートをタッピングに置き換えるなど、制約に柔軟に対応する2人のパフォーマンスは見事の一言。ギタリスト達の動画はジェリーの完全コピーがほとんどだったのに対し、2人のパフォーマンスはメロディが異なるなど、インスパイアとでも形容したくなるほどオリジナルのアプローチを取っているのもポイントです。

でもって極上セッション編

こちらはギター2本&ベースによるアンサンブル・アレンジ・バージョンですが、ベースがバッキング&ハーモニーを担っているという点で、より実際のバンド的なアプローチとなっています。それもそのはず、ベースの松田“FIRE”卓己は、矢井田瞳や絢香を始めとする様々なアーティストのサポートも務めるれっきとしたプロ。しかもさまざまなテクニックを使いこなすテクニカル系ベーシストとしても有名な人物です。ベースとしてボトムを押さえつつギターとのユニゾンやハーモニーをビシバシと決めるなど、流石の腕前。例のスウィープ・パートもギター顔負けにキメています。ベーシストはぜひぜひ参考にし、チャレンジしてみてください。

 

 おまけ:衝撃映像

こちらも「カノン・ロック」コピーでは有名な動画。先ほどベースはギターに比べて制約が多いなどど書きましたが、制約の多さではこちらのほうがブッチギリでしょう。というか、音程をしっかり把握する耳と定規の操作もすごいですが、これをやろうと思った発想力がすごすぎ!

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