おつかい8:タイ最大の音楽フェスBig Mountain Music Festival 予習編

いしいのおつかいミュージック by いしいこうた 2013/12/06

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いよいよ開催が目前に迫ったタイ最大の野外音楽フェスティバル「Big Montain Music Festival5」。日本人アーティストも多数出演するので、RandoM読者の中にも行く予定の方はいるのではないでしょうか?

もちろん僕も行くつもりなのですが、タイムテーブルを見ても、どれがどのようなアーティストなのか全然わからない! もちろんアーティストや楽曲についての知識なんてなくったって、その場のノリで楽しめるに違いない。けれど、せっかくこんなにたくさん(なんと国内外から100組以上!!)のアーティストが集まるんだから、ちょっとは予習しておいた方がいいんじゃないかな? ということで、僕なりに少しミュージック・ビデオをチェックしてみました。

Big Mountain Music Festival(以下BMMF)」は2010年の2月に第1回、同年12月に第2回を開催して以後、毎年12月に開催されています。場所は、バンコクから車で2時間ほどの距離にあるカオヤイという避暑地。5回目となる、今回の開催日は12月7日と8日。来場客数だけでなくタイ国外から参加するアーティストも年々増えていることから、注目度の高さがうかがえます。

多数の出演アーティストのなかから目に留まったのは、以下のアーティスト。
独断と偏見で選んでいるのでかなーり偏りがあるとは思いますが、それをふまえた上でご覧ください!
(※7日15時〜8日5時までの間に出演するアーティストを7日出演、8日15時〜9日5時までの間に出演するアーティストを8日出演と表記しています。)

7日出演 LA ONG FONG

LA ONG FONGは、スウェディッシュポップの影響を大きく受けた、かわいらしい楽曲が特徴の3人組ポップ・バンド。
この「Openly Love」のミュージック・ビデオでは、コスプレをして踊るメンバーの印象が強すぎて曲が全然耳に入ってきません。漫画「ドラえもん」に登場する、のび太、しずかちゃん、出来杉くん?のコスプレから始まり、ブルース・リー、マリリン・モンローなど、とにかく何でもあり。ところどころで「ボ作」「陽気。」など意味不明の日本語も飛び出してきます。ごちゃまぜで、底抜けにポップなセンスがタイらしくていいですね。

7日出演 Yellow fang

3人組ガールズバンドのYellow fangは昨年、今年と2年連続でサマソニにも出演していました。
楽曲自体もさることながら、MVもおしゃれです。「Hom Pa (Blanket)」のミュージック・ビデオは、ネットから拾ってきた映像を繋ぎ合わせてカラオケ風に仕上げたもの。わざわざ歌詞を載せているにも関わらず、そのほとんどが「HOO WHO」というスキャットだというところに彼女達のユーモアを感じます。以前とあるパーテイーで演奏を観たのですが、会場のうるささとサウンドシステムの貧弱さとが相まってあまり気持ちよく聴くことができなかったので、BMMFの広大な会場でぜひとも堪能したいです。

7日出演 Greasy Cafe

ミュージシャンとしてだけでなく、映画俳優、写真家としても活動する、「Greasy Cafe」ことอภิชัย ตระกูลเผด็จไกร(アピチャイ・トラクーンパデットクライ)。今年の4月に公開された「หมุน」の映像は、切ないSFショート・ムービーになっています。
宇宙に旅立った恋人の帰りを待つ女性。壁に備え付けられた大きな機械には、恋人からの短い英語のメッセージが届きます。メッセージが表示されるモニタの上部では帰還するまでの残り時間を刻々とカウントダウン。しかし、カウントがゼロになるのは53年後。最愛の人と途方もない時間と距離を分かつことになった、女性の感情の揺らぎを美しい映像で描いています。照明を手掛けたのは、BMMFのステージデザインや照明演出などを行っているチームの一員、日本人の上田剛さんです。

8日出演 Part Time Musicians

個人的にいま一番気になるバンド「Part Time Musicians」。
フォーク調の曲に全編英語で歌い上げる女性ボーカル、Wanrada Vichaithanaruksの歌声がとても心地よいです。「Vacation Time」のミュージック・ビデオは、小道具もそうだけれど、カットひとつひとつの構図がとにかくオシャレ。メンバーの顔が家具で隠れていたり、足下に咲いていた花をタバコのようにくわえると煙が出てきたり、不思議な世界観に引き込まれます。BMMFの屋外ステージでも、こんな感じでくつろぎながら演奏する姿が観られるでしょうか。

7日出演 TEN TO TWELVE

ロックバンド「TEN TO TWELVE」を撮影する中年男女の姿を描いた「ยิ่งเบื่อยิ่งรัก 」のミュージック・ビデオ。激しい演奏をするバンドの様子と、どこにでもいるようなおじちゃん、おばちゃんのギャップに思わず笑みがこぼれます。楽曲の展開に合わせて小気味よくカットが移り変わるテンポの良い映像で、一瞬も目が離せません。上で紹介したPart Time Musicians「Vacation Time」と同じクリエイターの方が監督をされています。

7日出演 LING CHAD CHAD

いかつい見た目のメタルバンド「LING CHAD CHAD」。
メタルロックとタイ伝統音楽を融合させた、独特のスタイルが彼らの持ち味。タイ伝統の格闘技、ムエタイのことを歌ったこの曲「เชิดชูมวยไทย」には、おつかい3で取り上げたバンド「カラバオ」のリーダー、エートが参加しています。彼らの力強いサウンドと、ムエタイファイターの勇ましい肉体が映し出されるMVは、見ているだけで気持ちが昂ってきます。BMMFでも熱い演奏が観られるのではないでしょうか。

8日出演 3.2.1 KAMIKAZE, BAITOEY, BLUEBERRY R SIAM

今年、一番耳にしたタイポップは多分これ。
アイドルレーベルKamikaze所属のHipHopチーム「3.2.1」と、同系列のルークトゥンレーベルR SIAM所属の「BAITOEY」がコラボレーションした楽曲です。ユルい踊りと、なぜか耳に残るトラックが話題になったのか、公開直後はYouTubeでの再生回数もケタ外れだったみたい。とにかくこの曲がクラブでも店先でも「とりあえずこれ流しておけばいいっしょ」という感じでかかっていました。BMMF5では上の2組に加えて、セクシーな3人組ルークトゥン歌手グループ「BLUEBERRY」も一緒にステージに立つようなので、どのようなパフォーマンスが観られるのか楽しみです。

7日出演 COCONUT SUNDAY

ショルキーを弾きながら歌う、リードボーカルのMingmingが目を引くエレポップバンドCOCONUT SUNDAYの映像は、バンドメンバーをアニメ化した「บางเวลา (Sometimes) 」がおもしろいです。サイバーな世界を舞台に、マトリックスに出てくる敵マシンのようなロボットに乗って、主人公の前に立ちはだかるCOCONUT SUNDAYの面々。楽器からビームを出して主人公に攻撃を仕掛けるも一蹴され、最後は主人公とロボットの一騎打ちとなります。まるでMAD動画のようなクオリティ、どこかで見たことがあるようなキャラデザ。メンバーがなぜか悪役だったり、おかしなところが多いのですが、実際のステージではどんな展開が観られるでしょうか。

7日出演 SUPERSUB

こちらは、現在5人組で活動するロックバンド「SUPERSUB」のスリーピースバンド時代のミュージック・ビデオ。
ドラマーを除いたメンバー2人が、バンコクの街角でギター、マイクを携えてストップモーション撮影したもの。ふたりの背後を通行人が横切っていたり、ラーメン屋の前で撮影したカットでは途中で暖簾が下ろされていたり、テキトーにロケーションを決めたうえに撮り直しもあまりしていなさそう。全体的にラフな仕上がりが、若々しさを感じさせて好感が持てます。

8日出演 TATOO COLOUR

テレビ出演も多数している、大人気バンド「TATOO COLOUR」。
彼らの楽曲「โกหก」では、どこの国でも1、2本は見かける、欽ちゃんの仮装大賞のような黒子を駆使した映像になっています。赤いジャージを着たボーカルのDimさんが、他のメンバーにあの手この手で攻撃を受けるも、全て返り討ちにしていきます。ギターがふにゃふにゃになったり、腕が飛んだり、アイデアを駆使したコミカルな戦闘シーンが見もの。

気になるバンドはあったでしょうか?
他にも魅力的なアーティストが多数出演予定なので、もしお時間があれば飛行機のってBMMF5に行きましょう!

いしいこうた

いしいこうた

1988年生まれ。編集者。Webマガジンの編集などを経て2013年3月より意味もなくバンコクへ引っ越す。編著書に『GIF BOOK』(BNN新社)など。環ROY『ワンダフル』MVには5秒間タイっぽい映像を混ぜておきました。



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