「Bad Feeling」を練習しまくった昔の自分に贈りたい、ギタリスト布袋寅泰の“音楽への思い”

コラム by 桜鳥浜敬 2013/12/27

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高校生のとき、友達のベーシストの西沢英樹がワタクシに言いました。「“ぼうい”っていうバンドのコピーやらない?」。思えばそれがワタクシの人生の転落の始まりです。

当時アイアン・メイデン、オンリーだったワタクシ。「日本人のバンドかよ……」すいません、こんな気持ちでした。高校生ながらお付き合いもあり、文化祭も近づいているということで、首を縦に振ります。

まずは“ぼうい”を調べます。そりゃもちろん最近かなり人気があるバンド、ギターが相当ウマい、というのは知ってました。さっそく試しに近所のYOU&Iで『Beat Emotion』をレンタルします。もちレンタル中で1週間待ち。もちアナログ。

「カッティングとか、なかなかいいじゃん……」「ギター、クリーン音って……」。すいません、そんな気持ちでした。でもカッティングできない敗北感、クリーンでキチンと弾けない敗北感、そんな絶望の淵にあったことは、正直否めません。できない、でも文化祭は近づく、そんな状況の中、ワタクシ、ひたすら練習します。

そして初めて「Bad Feeling」のイントロが弾けたときの感動、正直あれ以上感動したことはいまだないと言っても過言ではありません。

すちゃらかちゃっちゃ、ちゃーちゃ♪

ができた、ワタクシ、自分を褒めました。

そしてそれまで所有していた変な形のギターを売っぱらいました。交友関係上、相変わらずLOUDNESSだけは弾いておりましたが、この「ギターを弾くことの躍動感」、そして「ギターって速く弾かなくてもかっこいいんだ」、それを教えてくれたのが、布袋寅泰さんです。

そんな布袋さんのアーティスト本『GUITAR MAGAZINE SPECIAL ARTIST SERIES 布袋寅泰』。リアルタイムで知っているので知らないことはない、そんな甘い気持ちを心地よく裏切る、タメになる内容です。1987年から2011年までのインタビュー集は合計18本。そのどれもが当時のアツいパッションを感じつつ、ギタリストとして、アーティストとして、プロデューサーとして、さまざまな顔を持つ布袋氏の一貫した音楽への思いを感じます。

「アーティストはつねに次のことを考えていなければいけない」

「何かもっと新しい音楽、そのワクワク感の中に自分はいたい」

「いいものができて当たり前」

「同じものを作るのは何かうしろめたいし、成功の法則を繰り返すのはすごく恥ずかしい」

「ただ楽しくあれ」

ストーンズもジミヘンも大嫌いです!」という希有なアーティスト、その言葉の真意と珠玉の名言の数々をご堪能あれ。

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GUITAR MAGAZINE SPECIAL ARTIST SERIES 布袋寅泰

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定価
2,310 円(本体2,200円+税)
仕様
A4変型判/144ページ

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