第1回 「パソコン詳しいんでしょ? バンドのサイト作ってよ!」 と言われちゃったきみへ。

Band Site Hack by ギークくん/イラスト:香山哲 2014/01/20

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も~、キミもたいがいお人よしだな。ちょっと人よりネットやパソコンに詳しい扱いされてるからって、ギターのあいつに「バンドのウェブサイト作り、やってくれよ!」って押し切られちゃってさぁ。自分で作ったことがあるのって、半年放置してるブログとかだろ。
まぁでも、そこでこの僕に相談に来たのは賢明な判断と言えるね。ホントに最初の最初から丁寧に教えてやるから、絶対寝るなよ!!

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とにかく、無理だけはしないと誓うんだ。

それで、きみのバンド名なんていったっけ? 「超ひも理論」? ……さすがこじらせ系だね……。

で、そもそもきみがサイトを作り始める前に考えてほしいことがある。それは、このサイトを運営するために、手間をどれぐらいかけられるか。だ。
これは、サイト運営ってものがこの先「うまい手段」になるか「めんどい仕事」になるかの分かれ道だ。やる気さえあれば! とかそういう甘いことを考えると、きみが現在進行形で放置してるブログと同じ末路をたどるぞ。スパム・コメントだらけで自分でも見たくもない、なんてイヤだろ?

サイトでやるべきことは決まってる。バンドの活動をPRすること。すべてのことはその延長線上にあって、それ以外のものはない。

しかしだ、きみが第一にやるべきなのはサイト作りとは別のことだよな? このバンドを盛り上げるためにがんばって歌や演奏をうまくなったり、曲作りをすること。あとまぁ、学生だから、勉強もしなきゃいけないし、家で親を手伝ったり、小遣い稼ぎにバイトもしないといけない。

僕は今、「きみのバンドのサイトが出来上がる」ことを目標にして話してるそのためにも無理はしない、とクールに考えるんだ。

妄想から現実へ向かう「儀式」をしよう

とは言っても、何かを作ろう!って思うときはいろいろ夢がひろがるもんだよね。やるとなれば楽しくしたいっていう気持ちもあるし。そこでひとつ、儀式をやろう。いや、別にヤバいことじゃないから聞いてくれ。儀式は以下の手順で執り行う。

  1. 妄想: 「サイトでこういうことしたい!」項目を書き出す
  2. 現実:それぞれの項目で、準備するものごとを書く
  3. 断捨離:いるもの、いらないものを取捨選択する

01. 妄想:「サイトでこういうことしたい!」項目を書き出す

それじゃさっそく、紙を用意しよう。そしてテンションを高めまくって、その気持ちのままに「バンドとしてこういうことをサイトで見せたい!」っていうものを書き出していくんだ。いくつだっていいよ。

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書いたね。じゃ次は、その情報のためにどんな準備をしなきゃいけないかを書いていこう。

02. 現実:それぞれの項目で、準備するものごとを書く

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どうだろう。具体的に考えると、「今コレ必要か?」ってものが見えてこないかい?

03. 断捨離:いるもの、いらないものを取捨選択する

っていうか「バンド名の由来」、これから考えるの!? 「ライブ以外のニュース」、ないならよくない?! ブログも毎日ペースは大変そうだし……リンク集も別にいいんじゃないかなぁ……。

さっき上げたテンションはここで落ち着かせて、改めてよく考えてくれ。
あまりに壮大な計画や意味の後付けは、やりすぎると自分の首を絞めることになるぞ。そしてブログみたいに継続が必要なネタも要注意だ。3日坊主臭がプンプンするからね。それにきみ、さっきも言ったように自分のブログ放置してるじゃないか……。

ここでバサバサ切り捨てていくんだ。断捨離しろ! 妄想もたいがいにするんだ!! ……泣くな!!

できたかい? うん、かなりしぼられてきたね。

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これがきみのつくるサイトの要素だ。
繰り返しだけど、手順はこのとおり。

  1. 妄想:「サイトでこういうことしたい!」項目を書き出す
  2. 現実:それぞれの項目で、準備するものごとを書く
  3. 断捨離:いるもの、いらないものを取捨選択する

こうやってできた骨組みを見えるかたちで把握しておくことで、いつでもこのメモに立ち返ればブレずにすむんだ

それじゃ、次はURLの決め方も合わせてサイトを作るサービスの選び方を教えるぞ。仕組みとか登録手続きとかややこしい話になるから、楽しみにしててくれ。

……次回に続く。

ギークくん

ギークくん

埼玉県の公立高校1年生。重度のパソコン/ネット・オタクで、体育の時間でもデジタル・ガジェットを手放さず、放課後は速攻で帰り自宅のPC部屋にこもって日々ネットの世界に没入している。プログラミングなんかもできるようだが詳しいことは不明。学校内ではその特徴的な外見から畏敬の目で見られているが、守備範囲の質問には1聞くと1,000答えてくれる親切さも持つ。また1,000答えている間に相手が逃げたり眠ってしまったりするとすねてしまう。「ギークくん」は同級生が付けたあだ名で、本人はそんな呼ばれ方をしていることに気づいていない。
バンドマンの相談者とは幼馴染で、いろいろなことに首を突っ込んではやっかいごとをつれてくる相談者に半ば呆れている。

相談者

相談者

ギークくんの幼馴染でクラスメイト、そしてバンド「超ひも理論」のボーカル。高校で組んだバンドが着実にステップ・アップし、最近ではオリジナル曲でライブハウスのイベントに出るなど本格的に活動し始めている。そんな中、そろそろバンドのウェブサイトを作らなければ……という話になり、「よくネットをしていてパソコンにも詳しいっぽい」というだけの理由でサイト作りをメンバーに命じられてしまった。頼まれると断れない性格のためそれを引き受けてしまうも、何から手を付けていいかわからずギークくんにヘルプを求めるメールを送信し、今回の話に至る。



香山哲

香山哲

漫画家。自分で作った「第1回ドグマ出版漫画賞」を受賞してデビュー。好きなサイザーはシンセサイザー。近作に書籍『ランチパックの本』、ゲーム「利子20階」、漫画「香山哲のファウスト」など。



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