ウォームアップで演奏がスムーズに!/MI Japan ベース・クリニック

MI JAPANベース・クリニック by 大西慶人 2012年10月12日

“いつもどおりの実力が発揮できない”"練習後に指が痛い”などと感じたら、それはウォームアップ不足が原因かもしれない。せっかくの練習を効率的なものにするためにも、またキミのポテンシャルをリハーサルやライヴで100パーセント発揮するためにも、準備運動は不可欠なのだ!

INTRODUCTION

今回は練習前のウォームアップ・フレーズを紹介します。と言うのも、皆さんにはこんな経験はありませんか? ”昨夜やっと弾けるようになったフレーズが翌朝には弾けなかった”、”練習しすぎて指が痛くなった”、”なぜかライヴで指が全然動かなかった”などなど……その原因は準備運動不足にあります。

ベースを弾くことは筋肉を使った立派な運動であり、スポーツ選手が試合前にウォームアップをするように、ベースを弾く前にも準備が必要。練習前に30分間の準備運動をするだけで、指がほぐれてスムーズに弾けるハズです!

 

 

[MI×ベーマガ]OPEN HOUSE / 大西慶人

[MI×ベーマガ]OPEN HOUSE / 大西慶人2

STEP1:基本となる3つの運指を覚える

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今回のエクササイズは、Cメジャー・スケールをもとにしています。図A〜Cはどれも4弦8フレットから始まる”ドレミファソラシド”ですが、指板上の運指は3パターン。これらをすべてスライドすることなく弾けるように、”1フレット・1フィンガー”を基本にしています。同じフレーズを違うポジション、違うフォームで挑戦することで、手クセからの脱却にも一役買ってくれることでしょう。

まず図Aは中指スタートで、これを4弦の8フレット(C音)にスタンバイしたら、人差指は7フレット、薬指は9フレット、小指で10フレットを担当します(写真1)。図Bは人差指で4弦8フレットから弾き始めますが、人差指はわりと自由が利きやすいので、9フレットもカバーしてもらいましょう。そして中指は10フレット、薬指は11フレット、小指は12フレット担当になります(写真2)。図Cは薬指を4弦8フレットにスタンバイして、ここでも人差指をストレッチして5フレットまでカバーします。中指は7フレット担当、小指は9フレット担当になりますね(写真3)。この3パターンの運指によるCメジャー・スケールが、今回紹介するウォームアップ・フレーズの基礎になります。

STEP2:ウォームアップ・エクササイズを紹介!

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それでは実践篇です。ここで紹介する譜例は、すべて”ドミレファ・ミソファラ〜”と1音飛ばしで上り、下りていきます。TAB譜でポジションをチェックして左手の運指も確かめつつ、遅めのテンポから弾き始めてみましょう。さらに1小節を繰り返し、それが弾けたら2小節に進み……と、分解して練習するのもオススメ。スライドも登場しないので、弾き始めのポジションさえ確認すれば、よそ見をしてても弾けると思います(この練習をしておけば”譜面を見ながら弾いてたら押さえ間違えた!”なんてミスも減ってくるはず)。アドバイスとしては、押弦時になるべく”指の先”を使うこと。これでストレッチも少しラクになりますし、加えてテヌートで弾くことを意識すると上達も早いと思います。

Ex-1は、図Aの運指を使います。注意点は小指の押弦が多いことで、特に4&3弦の10フレットは薬指で弾いたほうがラクかもしれませんが、そこは指定を守ってください。3小節2拍目の2弦9フレット→3弦10フレットは、なかなか動きづらい薬指→小指の運指に加えて弦移動もあるので要注意です。

Ex-2は、図Bをもとにしたパターンです。最初に人差指をスタンバイした時点でストレッチになり、2小節1拍目ウラの2弦9フレットで初めて解除されることになります。3小節アタマで下りに変わる瞬間は要注意で、小指は今まで12フレットを担当してきましたが、下りきった先の4小節3拍目ウラのB音を人差指で押さえるために、同拍アタマでポジションをシフトします。

Ex-3は図Cをもとにしており、薬指スタート+ストレッチという手強いパターンです。薬指は弾きにくく感じるかもしれませんが、それだけ普段使われていない指だということ。また、あらためて図Cを見てもらうとわかると思いますが、弾き始め〜1オクターヴ上のCは、4弦8フレットが薬指、1弦5フレットが人差指となっています。そのため譜面の範囲以上に音域を拡大する場合にも、ワン・ポジションで制覇できる音域に余裕があり、実戦にも活用できるパターンだと言えます。

Ex-4はEx-1の応用編で、スタート地点を3弦3フレットにした中指始まりのパターン。フレット幅が広く難易度が高いですが、Ex-1と同じ指使いで弾きはじめ、2小節3拍目のB音でポジションをシフトしましょう。このパターンは低音域側にかなり余裕があり、3弦3フレットからさらに下ると、ワン・ポジションで4弦3フレット(G音)、同1フレット(F音)、さらには同開放(E音)までラクに移動できるはず。これは普段からよく出てくるポジションですよね?慣れておけば運指のミスも減ってくるでしょう。

Ex-5はEx-2の応用で、かなりストレッチする必要があります。曲中でギターと3連ユニゾンで”ソラシ・ドレミ〜”と一気に駆け上がっていくような場合に役立つ(かもしれない!?)運指ですね。大変ですが、ぜひ挑戦してみてください。

さて、いかがでしたか? このほかにも”ドレミド・レミファレ……”"ドミレド・レファミレ……”などなど、たくさんパターンが出てくると思います。しかし! 準備運動はあくまで準備運動で、これをしっかりこなすことで、ライヴ本番を成功させるのが本当の目的です。今回のセミナーが皆さんの演奏を楽しくすることを願っています。

大西慶人 プロフィールmi_bm_2012_09_instructor

1976年8月14日生まれ。福原美穂やOriginal Flava、河内淳貴(g:Triple X)や和田静男(g:ダウン・タウン・ブギ・ウギ・バンド)などのサポートとして数々のステージを踏み、Liquid3ではライジング・サン・ロック・フェスティバルにも出演。現在は自らがリーダーを務めるジャズ・ロック・バンド=SHIFT(最新作は2010年発表の『MayBe Maybe』)で活躍するかたわら、MI JAPAN札幌校のBIT講師として、若手プレイヤーの育成にも力を注ぐ。このセミナーには、2011年2月号以来3度目の登場だ。

■本記事について

本記事は『ベース・マガジン2012年9月号』掲載のページを転載したものです。

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