スラッピングのフレーズ・メイク/MI Japan ベース・クリニック

MI JAPANベース・クリニック by 河本奏輔 2010年3月19日

音楽学校MI JAPANで行なっている”OPEN HOUSE”を、誌上で体験してもらうこのセミナーも7回目。今回のテーマは、”スラッピングのフレーズ・メイク”についてです。スラップは弾くことができても自分でフレーズを作れない……そんな悩みを吹き飛ばしましょう!

INTRODUCTION

こんにちは! MI JAPAN東京校の河本奏輔です。この企画も早いもので、もう7回目ですか。毎回ユニークかつタメになるテーマでお送りしていますが、まだスラップはやっていないということなので、今回僕が取り上げるお題は”スラッピングのフレーズ・メイク”です。

スラッピングの基本的なやり方は、いろんな教則本にも載ってますし(もちろんベース・マガジンにも!)、YouTubeなどで勉強してもらうとして、その先の”スラッピングはできるようになったけど、フレーズの作り方がわからない”とか、”ありきたりなフレーズしか作れない”みたいな悩みを持っている人は意外と多いのでは!?

ということで、スラップのフレーズをどのように組み立てていくかをテーマに、レッスンを進めていきたいと思います。皆さんのレベルアップにつながれば幸いです!

 

▼対応動画 【MI×ベーマガ】OPEN HOUSE/河本奏輔#1「スラッピングのフレーズ・メイク」

▼対応動画 【MI×ベーマガ】OPEN HOUSE/河本奏輔#2「スラッピングのフレーズ・メイク」

Chapter 1:基本フレーズとその作り方

■Ex-1(対応動画#1/2:01から):まずは、フレーズ・メイクをするための基本パターンから見ていきましょう。【Ex-1】は、シンプルな3コードの2小節パターンが2回、計4小節です。

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リズムは16ビート。まあ、よくあるスラップ・フレーズですね。ここではまだ、ルートのみのオクターブ・フレーズしか使っていません。これをもとにスラップ・フレーズを作る場合はどうしたらよいでしょうか? これからじっくりと解説していきたいと思います。

◎サムピングとプルをどこに入れるか?

■Ex-2-3(対応動画#1/4:44から):応用編の前に、基本的なフレーズの作り方から解説したいと思います。順番として、まずはサムピング・フレーズから取り組むのがよいでしょう。サムピングはドラムのバスドラをヒントにすると良い感じになることが多く、【Ex-2】は基本的なバスドラ・パターンをサムピングに置き換えました。

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サムピングが決まったら、プルも入れてみましょう。プルはリズムにはまっていれば基本的にどこに入れても大丈夫ですが、16ビート・フレーズの場合、効果的なのは16分音符のふたつ目、そして4つ目です【Ex-3】。この法則で【Ex-2】にプルを入れると……【Ex-1】の基本パターンになりますね。これが基本的なスラップ・フレーズの作り方になります。

◎ちょっと発展! プルの位置を動かす

■Ex-4(対応動画#1/6:19から):次に、サムピングは基本パターンのままで、プルの位置だけを変えてみます【Ex-4】。

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どうでしょうか? 使っている音は一緒でも、グッと幅の広がったフレーズ・メイクができたと思います。

グルーブの核を作るバスドラム的なサムピングに比べ、プルはいろいろな位置に動かしやすいです。ですから紹介した譜例以外にも、自分でいろいろな位置でプルを試してみてください。

Chapter 2:コード・トーンやスケールを取り込んでみよう!

◎コード・トーンを活用!

■Ex-5(対応動画#2/0:54から):ここまではルート&オクターヴのみでしたが、より広がりのあるフレーズを作るために、コード・トーンをヒントにルート以外の音を使ってみましょう。【Ex-5】がそれで、今までのルート&オクターヴだけのものに比べて、ハーモニーがはっきりしてフレーズに色が出ましたね。ちなみにここでは、3rd、5th、6th、7th、9thを使っています。

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譜面には使ったコード・トーンとその度数をカッコ内に記しておきますので、それぞれの音の印象を確認しながら弾いてみましょう。また、ここではハンマリングなども交えて弾いています。そういった細かなテクニックも活用すると、スラップ・フレーズにニュアンスを加えることができます。臆せずどんどん試してみましょう。

◎スケールも加えてみる!

■Ex-6(対応動画#2/4:09から):最後は、今まで学んだアプローチに加えて、スケール・アプローチも入れてみましょう【Ex-6】は、1小節目はDマイナー・ペンタトニック、2小節目はCミクソリディアンをヒントにしています。最後4小節目のダブルノート・プルは、3度上の音を重ねてハモっています。

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いかがでしょうか? コード・トーンを狙ったアプローチと比べてみると、スケール・アプローチはフレーズがよりメロディックになりますね。また、ここでもハンマリングを使っています。

コード・トーンやスケールの詳しい説明は、誌面のスペースの関係で割愛しますが、スラップに限らずフレーズ・メイクをする際にとても役に立つ知識であることは確かです。じっくりと取り組んでみてくださいね。

Exercise:メトロノームを使ったリズム・トレーニング法

さて、せっかくかっこいいベース・ラインを作ることができても、それをグルーヴさせて弾けなかったら台なしですね。というわけで、最後は(スラッピングに限らずですが)安定したタイム、リズム感覚を養う練習法を紹介します。

ここではメトロノームを使った効果的なリズム・トレーニングを紹介します。やり方は簡単で、メトロノームをいろいろな位置で鳴らして練習するというもの。【Ex-7】に書いてある位置にメトロノームを鳴らし、【Ex-8】を弾いてみましょう(最初は4分音符は手拍子でもOK)。

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メトロノームの位置を正確につかむコツは、音符を均等に感じること。それをこの練習で鍛えましょう。音符を常に均等に感じていることができれば、安定したタイムやリズム感覚につながります。ぜひ練習してみてください!

 

河本奏輔(かわもとそうすけ)プロフィール

mi_bm_2010_03_instructor1980年大阪生まれ。14歳からベースを始める。高校生のときに結成したロック・バンド”FULL HOUSE”でティーンズ・ミュージック・フェスティバル、全国高校生音楽祭などに出場する。

卒業後は甲陽音楽学院に進学して塩崎裕や福栄宏之に師事し、ジャズを中心にさまざまなジャンルの技術や作編曲を学ぶ。

以後は関西での活動を経て、01年に上京。都内のライヴハウスでジャズ/フュージョンのセッションを中心に、CM音楽制作やアーティスト・サポートなど幅広く活躍している。07年は自身のジャズ・グループ”PENTAGON”で2ndアルバムも発表した。

●公式サイト:http://www7b.biglobe.ne.jp/~sousuke-website/

ムック『DVDでよくわかる! スラップ・ベース入門』

2,100円 2010年3月25日発売

河本先生が執筆した教則本。”スラップ”に関することを初歩的な視点から解説した内容で、初心者はもちろんスラップを磨き上げたい!という人まで参考になること間違いなし。ぜひチェックしてみてほしい!

本書の詳細を見る(リットーミュージック)

 

■本記事について

本記事は、『ベース・マガジン2010年3月号』掲載のページを転載したものです。

→『ベース・マガジン2010年3月号』の詳細を見る

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