初めの一歩

MI JAPANベース・クリニック by 渡邉裕美 2015年5月20日

皆さんこんにちは。MIジャパン東京校ベース科インストラクターの渡邉裕美です。今回の
OPENHOUSEはズバリ、超初心者向けレッスンです。今日ベースを買ってきて、明日にはバ
ンドの練習が控えているような人がおもな対象ですが、ある程度弾ける方でも、ご自分のやり
方に自信がない人は確認の意味でご一読ください! さて、皆さんが手にしている“ベース”と
いう楽器。その重要な役割はリズムを作り出すことと、コード楽器が重なるなかで、和音の基
礎となるルート音を演奏し、全体のサウンドを支えることです……と書くと、なんだか難しく
聞こえますが、要するにコードの大文字の音をその曲のリズムで弾けばよいのです。とりあ
えず、ですけど。

 

 

 Chapter1 ルート音とは

早速、コードのルート音を押さえてみましょう。“ルート音”というのは、コードネームの大文字の音です。コードがCだったらC(ド)の音、AmだったらA(ラ)の音ですね。コードネームのなかには、“G7”のように数字が付いているコードもありますが、とりあえず見て見ぬふりをしましょう。G7だったらG(ソ)の音を押さえれば大丈夫です。では、簡単な循環コードのルート音を押さえてみましょう。

譜例①

MI1505_1

 

 

▲それぞれの大文字の音を押さえればよいので、押さえる音はC(ド)、A(ラ)、D(レ)、G(ソ)となります。

 

 【ここがポイント】

“コードネームの大文字の音だけ弾く”と言うと、とても初歩的な感じがしますが、ベースがルートを支えるからこそ、そのコードネームの響きが得られるのです。言い換えると、ベースの音がそのコードネームを決定づけていると言えます。例えば、コード楽器がCの和音を弾いていてもベースがAの音を弾くと、コードネームはAm7になってしまいます。自信と威厳を持って大文字を弾きましょう。

 

MI15_2

 

 

 

 

 

▲3フレットのCとGを人差指、5フレットのDとAを小指で押さえるのがスマートな運指ですが、いきなり小指を使うのは厳しいと思うので、5フレットの音はほかの指で押さえてもかまいません。それぞれのフレットの際(きわ)を押さえるのが基本です。

 

Chapter2 指弾き

さて、押さえる音はわかりましたが、弦はどうやって弾いたらよいでしょうか? おもな方法はふたつ。指で弾くかピックで弾くか、ですね。さっそく指弾きから解説しますが、いろいろなスタイルがあるので、あくまでも筆者が思うところの一般的な奏法について述べていきたいと思います。

まず、親指をピックアップの上などに乗せ、安定させましょう。そして人差指と中指で交互に弦を弾くと“2フィンガー奏法”になります。

 

MI15photo1

 

 

 

 

▲もっとも一般的な指弾き“2フィンガー”。

 

【ここがポイント】

弾くときに指の先端だけを使うと細い音になってしまいますので、なるべく腹の部分を使い、弦に当たる面積を広くするのがコツです。また、弦のテンション(張り)はブリッジ近くが最も強く、ネック寄りに行くにしたがって弱くなるので、初心者の方は張りが弱いネック寄りで弾いたほうが楽だと思います。2ピックアップのベースでしたら、フロント・ピックアップの位置が目安ですね。ブリッジ寄りはシャープな音が出せる反面、弾くためには相応の力が必要なので、初めはオススメしません。

 

Chapter3 ピック弾き

次にピック弾きです。親指と人差指でピックを軽くはさみ、ピックの角の部分で弦を弾きます。上から下に弾くとダウン・ピッキング。逆に下から上に弾くとアップ・ピッキングですね。狙った弦にピックが当たりやすいように、ピックを握っている以外の指を軽くボディに当てておくと、命中率が上がると思います。また、このとき、指から出ているピックの面積と、弦に当たるピックの面積や角度によって弾き心地や音色が変わってきます。これも特に正解というものはないので、皆さんなりにいろいろ試してみてください。

MI15photo2

 

 

 

 

▲ピック弾きのフォームのいち例。

 

【ここがポイント】

ピック弾きの場合は、親指をピックアップに乗せる必要がないので、弦を弾く位置は指弾きの場合より自由だと思います。ただし、弦のテンションの強弱はChapter2の【ここがポイント】で解説したとおりです。弾く位置によってピックを握るために必要な力加減やピッキング自体の力加減が変わってきますので、いろいろ試して自分に合った位置を探してみましょう。筆者の感覚では、ブリッジ寄りで弾いたときのテンションの強さも、指弾きのときよりは影響が少ないような気がします。

 

Chapter4 弾いてみよう

押さえる音と弦の弾き方がわかったところで、実際に簡単なベース・パターンを弾いてみましょう。シンプルな8ビートのルート弾きです。8ビートは1小節のなかで8個の音を弾くことです。ポジションはChapter1の指板図で確認してください。

 

【譜例②】:まずは音符の連打から。指弾きの人は、人差指と中指を交互に使う“2フィンガー”で、弾き始める指はどちらの指からでもかまいません。ピック弾きの人はダウン&アップです。最初は遅いテンポから、慣れたら徐々にテンポを上げて弾いてみましょう。

MI15053

 

 

 

 

 

 

【譜例③】:前述の譜例②はうまく弾けましたか? 音の粒が揃うといいのですが、初めはなかなか難しいと思います。テンポが速くなると揃わなくなってくる、速さについていけない、と言う方も多いでしょう。そういう場合は根気よく練習して……なのですが、今回は手っ取り早くバンドで演奏するのが目的なので練習は省略! 弾く音を減らして対応しましょう。1小節に音が8個もあったら大変なので、とりあえず半分に減らします。譜例②の☆印の音だけを抜き出したのが譜例③です。こうすれば、テンポが速くなってもついていけますね。

MI15054

 

 

 

 

 

 

【譜例④】:でも、なんだか8ビートっぽさはちょっと足りない感じになるので、もっと音数を減らしつつ8ビート感は強くなるパターンを試してみましょう。譜例②の♡が付いている音符だけを抜き出したのが譜例④です。いかがですか? 3拍目はちょっと忙しくなりますが、8分音符の連打が一瞬出ることによって8ビート感は強調されますね。でも、全体の音数は減っているので頑張れば弾けるのではないでしょうか?

MI15055

 

 

 

 

 

 

 

まとめ

さて、押さえる音と弦の弾き方について駆け足で解説してきましたが、いかがでしたでしょうか? もちろんこれは、ベースを弾くうえでの入り口に過ぎません。ですが、アンサンブルのなかではベーシストひとりがすべてを支配するわけではなく、メンバーひとりひとりがお互いを補い合いながら、サウンドを作るのです。これこそがバンドの醍醐味、超初級ベーシストでもバンド演奏を充分楽しむことができるはずです。自由自在に弾けるようになるまでは時間がかかると思いますが、バンドの練習と並行して、少しずつ個人技を磨いていきましょう。

また、今回は誌面スペースの都合で限られたコードのルート音にしか触れていませんが、4弦〜2弦の1フレット〜5フレットまでの音名を覚え、その音を弾くことができれば、とりあえずベースとしての役割は果たせると思います。もう少し頑張って、7フレットあたりまで征服すれば、大半のベース・パートが弾けることでしょう。

 

本記事について

本記事は『ベース・マガジン2015年5月号』掲載のページを転載したものです。

MI JAPAN OPEN HOUSE:3誌連動・動画クリニック

mijapan-footerlogo.jpg

MI Japanは、ハリウッドにある世界最大級の音楽学校MI(MUSICIANS INSTITUTE)の日本校として、全国6ヵ所に拠点を置くミュージシャン養成機関。

MI JAPAN各校の詳細はmusicschool-navi.jpで!

OPEN HOUSEロゴ

MI Japanのプログラムを1日に凝縮した体験レッスンのこと。レギュラー講師によるクリニックなどにも,レベルを問わず誰でも参加可能。参加には予約が必要。スケジュールなどは、http://www.mi-japan.com/event/open-house.htmlでチェック!

3誌連動動画クリニックに登場した講師陣のプロフィールはこちら

TUNECORE JAPAN