応用力が身につく3種のトレーニング

MI JAPANベース・クリニック by 石垣篤友 2015年4月19日

 MIジャパン名古屋校の石垣です! ところで今年の冬は寒い! よって指が動かない! そ
して年齢が原因なのか、指のウォーミングアップに時間がかかる! とまあ、大して速く動か
ない指を気候や年齢のせいにしている石垣です(笑)。歳をとってから気づくのも遅いと思いますが、こうやって年齢を重ねることによって基本の大切さを痛感する今日この頃です。よって最近は、自分がベースを弾き始めたころの練習を欠かさずやるようにしています。当時は闇雲にただやるという感じで練習していましたが、今は考えながら当時のメソッドをやっていることに意味を感じるようになりました。今回はベースを始めたばかりの人に向けて、僕が最初の頃、よくやっていた練習方法を基本に、最近自分が試しているようなことを紹介したいと思います。

 STEP1 ウォーミングアップ篇

これは自分がベースを最初に習った先生から教えてもらったスケール練習です。ベースの教本なんかでも見かけるような、メジャー・スケールを4音ずつ弾いたら、スタートの音がひとつずつ上がるというものです。これを普通に練習する場合、大切なことは“確認”です。プロ野球選手にとってキャッチボールが一番大切だということをよく耳にしますが、その意味はただ何も考えずに捕球して投げているという動作を繰り返すのではなく、肩や肘スナップや指のかかり具合などを確認し、考え、感じながらキャッチボールをしているのだと思います。それと同じで。、単純なスケール練習を淡々と繰り返すのではなく、何を意識して練習をするのかを、大切に考えながら始めることを心がけましょう。まずは下記のふたつを意識してやってみてはいかがでしょうか。

①左手→それぞれの指が立ってますか? 指のフォローができてますか?

②右手→ピックも指も共通にオルタネイトなのか? それとも人差指だけ、中指だけなのか? ダウン・ピッキングだけなのか? それともアップ・ピッキングだけ? そんな人いるのか?(笑)。私の高校時代にいました。アップ・ピッキングだけの男が。彼の言いぶんは、2フィンガーは下から弾くんだから、ピックだって下からが基本だろ? でした。しかし、かなり体力的につらそうで、1曲保たないというのが難点でしたが(笑)。

閑話休題、この確認作業はスロー・テンポで行なうことをお薦めします。やはり雑になってしまっては練習の意味をなさなくなりますからね。

指が徐々に暖まったところで、今度はこのスケールを使ったちょっとだけ変わった練習方法を紹介します(STEP2へ)。

譜例1:メジャー・スケールを4音ずつ弾くウォームアップ・フレーズ

MI1404_1

 

 

 

 

 

STEP2 トリック・フレーズへの応用

譜例①では16分音符で表記してあるりますが、右ページの譜例②では、同じ音使いで3連符と5連符にしてみました。これを弾くときのメトロノームのテンポは、大体♩=60ぐらいでしょうか。最初は小節の頭にアクセントを鳴らして練習することをお勧めします。

慣れてきたら3連符、16分、5連符と連続して交互に練習してみましょう。4音のフレーズを強引に奇数拍に当てはめると何がなんだかよくわかんなくなるようなメトロノームの位置になります。サウンドとしてはあまりトリッキーに感じませんが、リズムを操る練習としては効果的かと思います。これを交互に行なうと、ソロ・フレーズなんかのリズム・バリエーションにつながるのではないでしょうか。ソロやベース・ラインの構築のアイディアのひとつとして、リズム・バリエーションは欠かせないものです。全音符から細かい連符までのアイディアを、普段のウォーミング・アップのフレーズに織りこむことによって、即興におけるソロやベース・ラインのバリエーションを増やすきっかけになるのではないかと思います。

譜例2:4音が奇数で進んでいくトリッキーな練習

MI1504_2

 

 

 

 

 

 

STEP3 コード・リーディング篇

初見で譜面を読まなくてはいけない状況ってありますよね? 僕はかなり苦手なんですよ(笑)。特にベーシストはどうしてもコード・トーンのなかのルートを選んで弾いてしまう傾向にありますよね。確かにルートが一番安定しているので安心感があるのですが、やっぱり緊張感も欲しいなぁと……。そう思い、昔始めたのがこの練習です。これはジャズ・スタンダード曲「枯葉」のコード進行なんですが、あえてルートを書かずに3rdの音を書いてみました。カッコ内の音は5thと7th(三和音の場合は7thを表記しませんでした)。コードと合わせて弾いてみると感じるのですが、なんかちょっとサウンドがゆるゆるしてませんか?(笑)。こうやってルートを弾かないと、普段感じないルートの存在感の大きさも再認識できるし、和音のなかのひとつひとつの音の意味も新鮮に感じることができるのではないでしょうか。もちろんルートがしっかり弾けてからの練習なので、最初はルート、3rd、5th、7thのルーティーンで練習してみるといいでしょう。僕はいつも4和音をルート(ごはん)、3rd(野菜)、5th(肉)、7th(汁)とイメージして食べる……いや弾くようにしてます。4つの音をバランスよく使いたいと思うのですがなかなか……というわけで、やはりお米をたくさん食べ過ぎてるのかなぁと感じる43歳血圧高めのベーシストです。

基礎練習も少しのアイディアでけっこう難しいものになります。ただし基礎練習は最初は必ず考えながら取り組むように心がけてください。その積み重ねが長く楽器を弾ける基になるんだと痛感している2015年冬。

譜例3:あえてルート以外のコード・トーンを弾く

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本記事について

本記事は『ベース・マガジン2015年4月号』掲載のページを転載したものです。

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