3コードを覚えておこう!

MI JAPANベース・クリニック by 大西慶人 2015年3月19日

セッションって何したらいいの? せっかく一緒に音出ししてみたい人がいるのに、共通して知っている曲がなくて困った……ってときにはコレ! 3コードを使ってみましょう。この3コードを覚えておけば、凄腕プレイヤーとのセッションにだって参加できるかもしれないぞ!

 STEP1 ブルース・フォーマットとAブルース

ブルースのコード進行は12小節で一周するコード進行で、トニック(Ⅰ)、サブドミナント(Ⅳ)、ドミナント(Ⅴ)という、3種類のコードで構成されています。通常、コード進行は“トニック→サブドミナント→ドミナント”や、“サブドミナント→ドミナント→トニック”などが多く、ドミナントからサブドミナントに進むことは理論上ではありません。ですが、ブルース進行ではドミナントからサブドミナントに進む“逆進行”が使われたり、本来ドミナント・コードとして使われる“7th”がトニックやサブドミナントでも使われるなど、理論上のタブー(?)を犯した、いくつかの特徴を持っています。

譜例1をご覧ください。Ⅰ→Ⅳ→Ⅰ→Ⅰ、Ⅳ→Ⅳ→Ⅰ→Ⅰ、Ⅴ→Ⅳ→Ⅰ→Ⅴ、という進行がブルース進行の基本です。わかりやすいように曲のキーがCだとします。図1のように、Cメジャー・スケールの構成音に番号(ローマ数字)を当てはめていきます。

譜例1:ブルースの基本的なコード進行

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ブルース進行でおもだって使うのは“Ⅰ、Ⅳ、Ⅴ”で、キーがCの場合は“C、F、G”という3つのコードになります。それをブルース進行に当てはめると、譜例1のローマ数字の横(カッコのなかにあるアルファベット)のコード進行ができあがります。“C、F、C、C、F、F、C、C、G、F、C、G”のコード進行がCブルースのコード進行です。2小節目をサブドミナントにする場合を“クイックチェンジ”と呼びますが、最初の4小節をコード・チェンジなし(Fには行かずCのまま)で進むものもあります。9小節目のドミナントから、10小節目のサブドミナントの逆進行の部分が“サビ”に相当します。最後の2小節は“ターン・アラウンド”と呼ばれ、繰り返しの部分でいろいろなパターンが考えられます。と、一応説明してみましたが、難しく考えず、コード進行を丸暗記でOKだと思います(笑)。

図2を参考に、ブルースでよくあるキーのAにしたものが譜例2になります。

譜例2:Aブルース

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リズム・パターンは8ビートでもOKです! が、もしできたらシャッフルでも挑戦してみましょう。シャッフルはブルースでよく使われるリズム・パターンです。1拍を3つに分割し、最初とふたつ目をタイでつなげると“タータ”と跳ねたリズムになります。さらに2、4拍目にバックビートを加えたものがシャッフルです。簡単に言うと、跳ねた8ビートのような感じになります。8分音符2個を“タータ”と読んでみてください。この進行は、ギタリストで“3大キング”と呼ばれるB.B.キング、アルバート・キング、フレディ・キングや、SRVことスティーヴィー・レイ・ヴォーンや、エリック・クラプトンなどで有名です。ぜひチェックしてみてください。

 

STEP2 Gマイナー・ブルース

基本的にはトニック(譜例3ではGm7)とサブドミナント(譜例3はCm7)が主になっていることや、12小節で1周であることはメジャーのブルースとなんら変わりません。違いは7thコードが“m7”に変わったことと、サビの9〜10小節目がメジャーで“Ⅴ7→Ⅳ7”になっているものがマイナー・バージョンだと“♭Ⅵ 7→Ⅴ7”になるということです。ともあれ“7th”が“m7”に変わるだけで、陽気だったものが一気にクールになると思います。今回はシャッフルではなく、16ビートでロック寄りのラインを紹介します。ギターがチャカチャカ♪とカッティングしているのを想像しながら弾いてみてください。注意点としては各小節2拍目最後の16分音符です。弾くのは1拍を4分割した最後の音になるので、思ったよりうしろになると思います。休符が短くなって前につんのめっていかないように気をつけましょう。“ウンンタ”と2拍目のリズムにフリガナをつけてあげると休符が短くなりにくいと思います。マイナー・ブルースのコード進行で有名な曲は、B.Bキングの「ザ・スリル・イズ・ゴーン」や、ドゥービー・ブラザーズの「ロング・トレイン・ランニン」や、ジョン・コルトレーンの「ミスターP.C.」などが有名です。

譜例3:Gマイナー・ブルース

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STEP3 Fジャズ・ブルース

トニックとサブドミナントが核になっていることから、基本的には普通のブルースと何ら変わりません。が、コードが分割されたり7th以外のコードに置き換えられたり、Ⅱ→Ⅴが使われていたりしてます。細かな説明をしだすと頭から煙が出てしまうかもしれないので(笑)ざっくり言うと、ブルースをジャズらしくしたものです(笑)。ジャズ・ブルースは普通のブルースの変形バージョンなので、いろいろなコード進行が考えられます。リズム・パターンはスウィングです。“ツーーッッツ、ツーーッッツ”とハイハットが鳴っているのを想像してみてください。譜例4はジャズ・ブルースでよく使われるキー=Fのベース・ラインの例です。半音や1音差の動きが多く、とてもオシャレに聴こえると思います。少々難しいかもしれませんが、挑戦してみてください。ジャズ・ブルースの定番曲には、チャーリー・パーカーの「ビリーズ・バウンス」、セロニアス・モンクの「ストレート・ノー・チェイサー」、ジョン・コルトレーンの「ベッシーズ・ブルース」などがあります。

譜例4:Fジャズ・ブルース

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まとめ

ここで紹介したのは、ほんの一例で、ほかにもたくさんのパターンがあり、いろいろな速さやいろんなキー、いろんなリズム・パターンで演奏したりします。これらを元に、たくさんの人とジャム・セッションしてみよう! できるようになってから……なんて思わないで、できるかどうかわからなくても挑戦する! ステージに上がって実際に演奏するといろいろ得るものがあるはずです。楽しいぞ〜(笑)。ぜひ挑戦してみてください!

 

本記事について

本記事は『ベース・マガジン2015年3月号』掲載のページを転載したものです。

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