ベースで和音&人工ハーモニクス奏法/MI Japan ベース・クリニック

MI JAPANベース・クリニック by KOTA 2013年12月15日

初めまして、MI JAPAN東京校のKOTAです。突然ですが、みなさんはベースで和音を弾いたことはありますか? そして人工ハーモニクスを鳴らしたことは? 単音楽器と言われるベースですが、その和音の響きは、実はギターやピアノにはない独特の美しさ持っているのです。それに人工ハーモニクスの高音域を使ったプレイは、低音楽器の概念を覆すものになるかもしれません。和音を理解することは、バンドや曲中で、よりコード感を演出できるフレーズ作りにも役立ちます。ぜひマスターしてくださいね!

基礎篇 和音のフォーム&人工ハーモニクスの鳴らし方

和音とは、高さが異なる複数のピッチが同時に響く音のこと。大きく分けると、響きの違いでメジャー、マイナー、ドミナント、テンション・コードなどがあります。ベースで弾く場合は、和音が濁りやすいという楽器の特性上、2音だけ、もしくは3音のほうがきれいな響きが得られます。使う音はルートに加えて3rdと7thが中心になりますが、
響きをメジャーにするのか、マイナーにするのかを決めるのがこの2音。それに加えて、4thや9thでバリエーションを増やしていく仕組みです。実際にコードを弾き、響きを感じることで、楽曲への対応力や感性を向上させることができるでしょう。

今回は難しく考えずに、それぞれのフォームや響きを感覚的に覚えてもらえればOK。押弦については、ルートと、上に重なる音を押さえる指の位置関係で、メジャー3rd(7th)なのかマイナー3rd(7th)なのかを掴んでいくと、覚えるのも早くなるはず(メジャー=M、マイナー=m)。シンプルな2和音の場合は4弦ルート+1弦で3rdを押さえたほうが響きがキレイですが、セブンス系などの3和音では、3弦ルート+2弦で3rd、1弦で7thという構成にしたほうが押さえやすいでしょう。写真はいずれも、ルートを15フレットで固定しています。

■メジャー・コード(写真1):ルートとM3rdの和音です。押さえ方は中指をグッと突き出すように4弦を、小指を1弦にするのがいいでしょう。右手のピッキングは以降のコードも同様に、親指でルート、1弦を中指、2弦を人差指と振り分けておくと、効率よく弾くことができます(写真2)。

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■マイナー・コード(写真3):構成音はルートとm3rd。使う指はメジャーと同じです。

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■ドミナント・コード(写真4):メジャー・コードにm7thを加えたドミナント・コード。メジャーの押さえ方に、薬指でm7thを足せばOKです。

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■メジャー・セブンス・コード(写真5):メジャー・コードにM7thを加えたもの。ルートを中指、3rdを人差指、7thを薬指(小指)で押さえます。

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■マイナー・セブンス・コード(写真6):構成音はルートとm3rd、そしてm7thです。使う指はメジャー7thと一緒ですね。

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■ナインス・コード(写真7):構成音はルートと5th、M9th。ルートを人差指、5thを薬指、9thを小指で押さえましょう。

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■人工ハーモニクス(写真8):“キーン”と澄んだ高音が響く美しい音で、普通のハーモニクスとは違い、少し儚い感じにも聴こえるのが特徴。どのポジションでも鳴らせるので、マスターすれば汎用性も高いと言えます。鳴らし方は、左手で押弦しているフレット+12フレット(12フレットを押さえているなら24フレット)の位置を右手の人差指で軽く触れておき、薬指で弦をはじくと同時に人指指を離します。このとき左手は押弦したままにしておきますが、押さえる力が弱いとビビりが出てしまいますので注意してください。

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実践篇 トレーニング・フレーズに挑戦!

■Ex-1:メジャー・スケールを上がるだけのシンプルなパターンですが、ルート+3rdだけでも充分きれいな響きになりますよね。スタジオで鳴らすと、けっこう感動してもらえます(笑)。コード・ネームを見ながら、4弦がルートの場合のメジャー&マイナー・コードのフォームを覚えるのが早いですが、慣れたらスケールを下がるパターンも練習してください。左手は写真1&3の繰り返しなので、中指と小指で押弦を統一するとスムーズです。

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■Ex-2:マイナー・スケールを上がっていくパターンです。こちらも使う指を統一して、フォームを体に覚え込ませてください。コードを弾くうえで気をつけるのは“弦のビビり”で、きれいな響きのなかではビビリが目立ちやすいので、左手はしっかり押さえて、右手のピッキングも強すぎないように注意。ポジション移動のために左手を浮
かすときにも、指を素早く弦から離すのが、余計なビビリを生まないためのポイントです。

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■Ex-3:ルートが3弦のハイ・ポジションになるパターンです。この譜例のおもしろいところは、上に乗る2音はそのままなのにルートが動いており、ルートに対して5thと9thだった和音が、結果的に4thとオクターヴ、m3rdとm7thに変化していくところ。これにより、ベースが変われば全体の響きも変わるというのが実感できると思います。
Dsus4は、2&3弦を人差指で同時に押弦するとスムーズで、ラストのBm7は1&3弦を人差指、2弦を薬指で押さえましょう。

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■Ex-4:ジャズなどで頻出のツー・ファイヴ・ワンというコード進行です。4弦&3弦ルートが交互に出てくるうえ、リズムが加わるので少々難しいかもしれませんが、お洒落な感じなので弾いていて楽しいはず。Ex-1〜3のように、コード進行を2分音符で確認しておくとわかりやすいでしょう。

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■Ex-5:人工ハーモニクスに挑戦です。ここでは右手のピッキングが肝心で、押弦ポジションから12フレット離れたポイントに右手の人差指で軽く触れ、薬指(中指でもOK)でピッキングしたら、すかさず人差指を離してください。しっかり“キーン”と鳴りましたか? 左手のポジション移動時に右手も一緒に移動することを忘れがちになり、間違った位置で弾いてしまうことがあるので注意です。

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■Ex-6:Ex-3と同じコード進行ですが、ハーモニクスにより切ない感じになっています。きれいに聴かせるコツは、左手の小指は基本的に押さえっぱなしにして、最後のコードの移動時にだけ指を放すこと。音をつなげて演奏できるとGoodですね。
右手は、ほぼずっと同じポジションなので簡単に感じるかもしれませんが、音量や音の質感にバラつきが出ないように注意。気持ちよさそうな顔(表情)で弾くと、聴き手にもより伝わるはずです!

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本記事について

本記事は『ベース・マガジン2013年12月号』掲載のページを転載したものです。

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