第40回:ベーシストにお薦めの映画紹介vol.35『オーシャンズ11』の巻

ベース大好き! by 板谷直樹 2016年11月9日

ベーシストの板谷直樹さんが、ミュージシャンならではの視線でオススメ映画を紹介するこの連載。今回は、オーシャンズシリーズを蘇らせたあの1作になります。音楽もかっこいいので、ぜひチェックしてみてください。っていうか、これってもう15年前なんですね!

今回紹介するのは1960年に公開された『オーシャンと十一人の仲間』のリメイク版『オーシャンズ11』(2001年、アメリカ作品)です。スティーブン・ソダーバーグ監督でジョージ・クルーニーやブラッド・ピッドをはじめとした豪華キャストが多数集結したことが話題になり、日本では宝塚で上演されるなど人気の作品ですね。

犯罪のエキスパート役で個性的な面子が勢ぞろい

物語は保釈された詐欺師で泥棒のダニー・オーシャン(ジョージ・クルーニー)が新たな金庫破りを実行するために、旧知のラスティー(ブラッド・ピッド)を訪れるところからはじまり、ラスベガスの3大カジノの金が集まる巨大金庫から現金を強奪するというもの。2人は犯罪のエキスパート達をスカウトし11人のチームを結成。厳重な警戒と複雑なセキュリティシステムを相手に強奪作戦を繰り広げる、という内容です。

マニアックな犯罪のエキスパートには「黄金の指を持つスリ」の青年役にマット・デイモンの他、コメディアンのバーニー・マック、『カプリコン・1』で主演をつとめたエリオット・グールド、『ホテル・ルワンダ』の演技が高く評価されたドン・チードルなど個性的な面子が勢ぞろい、また現金を狙われる側のカジノオーナーにはアンディ・ガルシア、ダニーの元妻役にジュリア・ロバーツという超豪華キャストです。

ハリウッド映画でよく話題になる出演者のギャラですが、ジュリア・ロバーツは1番高い1本20ミリオンドル(約20億円)と言われていて、制作にも関わっているジョージ・クルーニーは彼女の出演交渉に「きみは1本あたり20取るって聞いたから」と脚本と一緒に20ドル紙幣を渡した、なんてエピソードもささやかれています。まあこれは面白いジョークですね。

ロバート・ハーストのウッドベースに注目!

さて本作の見所、楽しみ方の一つに各俳優の個性的なキャラ設定がありますが、際立っているのがブラッド・ピット。画面に映る度に何かを食べたり飲んだりしています。最初に登場するシーンのナチョスからはじまり、ウイスキー、コーヒー、サーカス会場ではソフトドリンク、会場を出たらポップコーン、ドッグレース場でオレンジのシェイク(ゼリー?)、ホテルの部屋では歩きながら皿に乗ったサラダ、ロビーでシュリンプ、etc…と挙げるときりがありません。これは女性にとって男性が食べている姿はセクシーだという点、また他の俳優との違いを見せ観客の注意を引きたいという本人の要望、というような理由があると言われています。いずれにしても食べる姿が一々絵になっているのでチェックしてみてください。

また物語はクライムサスペンスであるにも関わらず、殺人が起きたり銃撃戦などのバオイレンスシーンがないことも特徴です。かと言って何か物足りなさを感じるわけでなく、金庫にたどり着くまでのハラハラドキドキのトリックは、例えるならルパン3世的なものがあり、誰が見ても楽しめる一本と言えますね。

音楽はオーシャンズシリーズ全てに関わっているデヴィッド・ホルムズ(デヴィッド・ホームズ)。アーシーな雰囲気のループにウッドベースで弾かれたパターンがとてもカッコイイので是非チェックしてほしいところ。ベーシストはマルサリス兄弟やOTB、ダイアナ・クラールへの参加で知られているロバート・ハーストです。

Ocean's Eleven

譜面はシカゴの電車内でマット・デイモンが登場するスリのシーン、スピード感あふれるファンキーなラインを取り上げてみました。ウッドベースの人は勿論、エレキベースでも是非挑戦してみてください。

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板谷直樹(いたや なおき)

板谷直樹

札幌市出身 バークリー音楽大学卒。R&B、AOR、ポップに親しみ15歳よりベースをはじめ、当時からセッション系ミュージシャンに憧れて様々なジャンルを吸収しようと試みた。札幌での活動を経て渡米し、本場のジャズやラテンミュージックに触れ多大な影響を受けている。「最先端のグルーヴとメロディックなソロ」を追求し、アーティストのライブやレコーディングも多数。著書『ベース・ラインで迷わない本』『一生使えるベース基礎トレ本』『一生使えるベース基礎トレ本 スラップ強化編』『一生使えるアドリブ基礎トレ本 ベース編』『ベーシスト 究極の選択60』(すべて小社刊)



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